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車内でクラウドゲーミングサービスが利用可能に、現代自BYDボルボが対応CES2023

NVIDIAは2023年1月3日(現地時間)、消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2023」に合わせた特別講演で各領域の最新の取り組みについて発表した。

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 NVIDIAは2023年1月3日(現地時間)、消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2023」(2023年1月5〜8日、米国ネバダ州ラスベガス)に合わせた特別講演で各領域の最新の取り組みについて発表した。

 自動車関連では、自動運転技術に関してFoxconn(フォックスコン)と、クラウドゲーミングサービスに関して現代自動車(ヒョンデ)グループやBYD(比亜迪)、Volvo Cars(ボルボ)傘下のポールスターと協業を発表した。また、製品企画から生産まで一貫したデジタルツインの構築に関してメルセデス・ベンツと協力する。

フォックスコンがECUのサプライヤーに

 今回発表した協業で、フォックスコンはNVIDIAのSoC(System on Chip)「DRIVE Orin」をベースにしたECU(電子制御ユニット)を生産し、自動車メーカーに供給する。DRIVE Orinは最大で毎秒254兆回の演算を実現し、車両の耐用年数の期間にわたって継続的なソフトウェア更新に対応することを目指して設計された。

 また、自社生産するEV(電気自動車)にはOrinベースのECUと、自動運転用コンピュータ「DRIVE Hyperion」を搭載する。DRIVE Hyperionは、複数の方式のセンサーの統合処理や、ドライバーの周辺監視が不要な自動化レベルの車両制御を実現する。DRIVE Hyperionに対応したサプライヤーのセンサーも採用することで、フォックスコンは製品を市場投入するまでの期間短縮とコスト削減を推進していく。


フォックスコンはNVIDIAと協力して自動運転システムを開発する[クリックで拡大] 出所:フォックスコン

車内でGeForce NOW

 PCやモバイルデバイスで楽しまれているクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」が、自動車にも搭載される。現代自動車グループのヒョンデ、キア、ジェネシスの他、BYDやポールスターがNVIDIAのプラットフォーム「NVIDIA DRIVE」を採用しており、GeForce NOWも搭載する計画だ。

 GeForce NOWは北米と欧州ではNVIDIAから、その他の地域ではアライアンスパートナーを通じて提供している。クラウド上のGeForceサーバによる低遅延ストリーミング技術によって、さまざまな人気タイトルをリアルタイムでプレイすることができる。基本プレイが無料のゲームも多いという。

 後部座席にディスプレイがあれば後部座席の乗員がゲームを楽しむことができ、駐車中であれば前席の乗員もゲームをプレイ可能だ。クラウドゲーミングサービスにより、電動車の充電待ちや移動中のユーザー体験を向上させる。


車内でクラウドゲーミングサービスを利用するイメージ[クリックで拡大] 出所:NVIDIA

メルセデス・ベンツが工場のデジタルツイン

 メルセデス・ベンツは、NVIDIAのオープン3D開発プラットフォーム「Omniverse」を使用して工場のデジタルツインを構築し、生産プロセスのデジタル化を加速させる。

 新型車の設計を考慮して生産拠点のレイアウトを決め、生産ラインを変更する際に、事前にデジタル上で変更点を検証、評価できるようにする。これにより、稼働中の生産ラインをなるべく停止させずに生産ラインの変更を進めていくことができる。

 メルセデス・ベンツは、Omniverseを社内のデータプラットフォームに接続し、グローバルでどの工場でも同期させる方針だ。これにより、生産ネットワーク全体でグローバルに運用を合理化するとともに、無線ネットワークによる生産設備のアップデートが可能になる。


工場のデジタルツインのイメージ[クリックで拡大] 出所:NVIDIA

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