「Visual Studio Code」向け拡張機能の最新バージョンを提供:組み込み開発ニュース
IARシステムズは、Microsoftのコードエディター「Visual Studio Code」を利用する開発者向けに、「IAR Build」「IAR C-SPY Debug Extensions」の最新版となるv1.20の提供を開始した。
IARシステムズは2022年12月8日、Microsoftのコードエディター「Visual Studio Code(VS Code)」を利用する開発者向けに、「IAR Build」「IAR C-SPY Debug Extensions」の最新版となるv1.20の提供開始を発表した。いずれも「Visual Studio Code Marketplace」から無償でダウンロードできる。
最新版のIAR Buildには、アプリケーションのビルドとC-STAT静的解析を実行するボタンを備えたツールバーウィンドウが含まれる。また、新しいドロップダウンメニューにより、同社の統合型開発ツールチェーン「IAR Embedded Workbench」で機能する「Custom Argument Variables」を選択できる。プロジェクト一覧から不要なプロジェクトファイルを除外する設定が追加されたほか、エラー回避の観点から、設定ファイルのファイルパスはワークスペースに相対するようになった。
IAR C-SPYは、IAR Embedded Workbenchに統合された組み込みアプリケーション向け言語デバッガで、同一の統合開発環境内で開発およびデバッグ機能を提供する。VS Code向けの拡張機能では、ビルドツールとプロジェクトから自動的にデバッグを設定できる。さらに最新版では、ArmとRISC-Vに加え、Microchip AVR、Renesas RL78もサポート。対称型マルチコアデバッグや条件ブレークポイント、データブレークポイント、ログブレークポイント(ログメッセージ)などの高度なブレークポイントを使用できる。
これら2つの拡張機能により、スケーラブルなクロスプラットフォーム開発ワークフローが可能になる。開発者に対し、プロジェクトファイルを容易に管理し、アプリケーションのコード行と命令を制御するための全機能および便利なショートカットを提供する。
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