無料で3Dプリント、ジュエリーのワックス原型を造形するサービス:3Dプリンタニュース
EncodeRingは、3Dプリントの普及とクリエイターの支援を目的とする無料の3Dプリントサービス「FREE 3D PRINT」を開始。3Dデータをアップロードすると、光造形方式3Dプリンタで造形されたワックス原型が届く。
EncodeRingは2022年12月19日、3Dプリントの普及とクリエイターの支援を目的とする無料の3Dプリントサービス「FREE 3D PRINT」を開始したことを発表した。
ジュエリーやアクセサリーの製造において、3Dプリンタの活用はカスタマイズ性の向上や製造効率化に大きな効果をもたらす一方で、導入ハードルの高さが課題となっている。近年、安価な装置が登場するなど3Dプリンタは身近なものになりつつあるが、メンテナンスや管理、運用には専門知識やノウハウが必要となる。また、受託造形サービスなどを活用するにしても材料コストが高く、試作を繰り返す際には大きな費用負担が強いられてしまう。
FREE 3D PRINTは、同社がこれまで培ってきたジュエリー/アクセサリー制作における3Dプリンタ活用の実績とノウハウを開放し、個人のクリエイターや法人に対して、3Dプリンタを手軽に利用できる環境を無料で提供するサービスである。
利用者は、FREE 3D PRINTのWebサイトに3Dデータ(STL、OBJ)をアップロードして造形を依頼する。万一、3Dデータに不備がある場合には、担当者から連絡が入る。
最大造形サイズは30×30×30mmで、ダイレクトキャスト(鋳造)が可能なワックス樹脂を用い、光造形(SLA)方式3Dプリンタで造形する。注文から発送までの期間は約5〜7日間で、送料は150円。原則サポート材が付いた状態で届くが、オプションのサポート除去サービス(費用:550円)を活用することも可能だ。また、希望する地金を用いたキャストを依頼することもできる(要見積もり)。
関連記事
- 百貨店には売ってない、世界で1つだけのジュエリーを作る! デジタルジュエリー体験記
STLデータから本格ジュエリーが製作できるサービス「make.digitaljewelry」を運営するジュエリーデザイナーの佐藤善久さんの協力の下、国産ジュエリーCAD「JCAD3 GLB」を使い、オリジナルデザインのシルバーリング製作に挑戦。3Dプリンタと職人技の融合を見た! - 現役競泳選手が発案した水泳フォーム矯正用パドル、試作開発に3Dプリンタ
Formlabsは、競泳選手でジュエリーブランドのアートディレクターを務める古賀淳也氏が、ジュエリー製作と水泳フォーム矯正用パドルの開発に、同社の光造形方式3Dプリンタ「Form 2」を採用したことを発表した。 - 1300年以上伝わる建築技法「継手」を再現したネックレス型金属製ジュエリー
キャステムと匠弘堂は、「継手」を再現した金属製「継手ジュエリー」を共同開発した。身に着けることで、1300年以上伝わる伝統的な建築技法で用いられてきた継手の仕組みを体験し、理解を深められる。 - いまさら聞けない 3Dプリンタ入門
「3Dプリンタ」とは何ですか? と人にたずねられたとき、あなたは正しく説明できますか。本稿では、今話題の3Dプリンタについて、誕生の歴史から、種類や方式、取り巻く環境、将来性などを分かりやすく解説します。 - 光造形3Dプリンタとメッキを組み合わせ複雑形状の金属/樹脂の精密3D構造体を作製
早稲田大学と南洋理工大学は、光造形3Dプリンタとメッキを組み合わせ、複雑な形状の金属/樹脂の精密3次元構造体を作製した。新たに開発した複数の樹脂を使用できる光造形3Dプリンタ装置を使用している。 - 海外クラファンで話題、超大型光造形3Dプリンタの国内販売を開始
サンステラは、12.8インチの6KモノクロLCDスクリーンを搭載した、光造形方式3Dプリンタ「Elegoo Jupiter」の販売を開始した。高品質な構成部品と優れたデザイン性、充実した機能で造形精度や耐久性、ユーザビリティを高めている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.