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3Dプリンタで成形可能な血液適合性エラストマーを開発:医療機器ニュース
名古屋大学は、血液適合性ポリマーであるPMEAにシリカゲル微粒子を高濃度で導入することで、柔らかいが切れにくいPMEA-シリカ複合エラストマーを作製した。人工臓器や人工血管などへの応用が期待される。
名古屋大学は2022年11月21日、血液適合性ポリマーであるPMEAにシリカゲル微粒子を高濃度で導入することで、柔らかいが切れにくいPMEA-シリカ複合エラストマーを作製したと発表した。3Dプリンタによる成形が可能で、人工臓器や人工血管などへの応用が期待される。
PMEAは、血漿タンパク質の吸着や変性が少ないといった特徴から、ECMO(対外式膜型人工肺)など血液と直接接触する医療機器に広く使用されている。しかし、柔らかく粘着質なため成形加工が難しく、その利用はコーティング材料に制限されている。
今回開発したPMEA-シリカ複合エラストマーは、PMEAに100nmの硬いシリカ微粒子を高濃度で導入することで、高靭性を備えた。
PMEA-シリカ複合エラストマーの伸長特性は、生体軟組織と類似している。また、血液適合性評価の1つである血小板粘着試験においても、シリカ微粒子添加に伴う血小板の吸着はほとんど見られず、PMEAに劣らない特性が示された。
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