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水素電池搭載航空機の開発に採用されたクラウドプラットフォーム:メカ設計ニュース
ダッソー・システムズのクラウド基盤「3DEXPERIENCEプラットフォーム」をBlue Spirit Aeroが採用した。同プラットフォームを水素電池搭載航空機の開発に活用したことで、開発プロセスと意思決定の効率化、完全なトレーサビリティーが可能になった。
ダッソー・システムズは2022年11月3日、Blue Spirit Aeroが同社のクラウド基盤「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を採用し、水素燃料電池を搭載した航空機の開発を進めていると発表した。
数カ月で機体形状の詳細な3D設計が完成し、テストと検証を実施
Blue Spirit Aeroは、水素燃料電池を動力源とする軽量航空機「ドラゴンフライ」を開発している。その開発に、3DEXPERIENCEプラットフォームを基盤とするインダストリーソリューションエクスペリエンス「リインベント・ザ・スカイ」を活用している。
リインベント・ザ・スカイを用いた結果、数カ月で機体形状の詳細な3D設計が完成し、航空力学、構造、エネルギーの観点からテストと検証を実施した。また、3DEXPERIENCEプラットフォームのバーチャル環境の活用により、社内プロセスを構造化し、専門家同士のコミュニケーションを合理化することで、より効率的な意思決定と完全なトレーサビリティーが可能になった。
Blue Spirit Aeroは、開発の構想から認証取得までの各段階で3DEXPERIENCEプラットフォームを活用して、よりクリーンな航空機を開発し、水素経済の推進に貢献する。
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