屋内外問わずあらゆる空間のデジタルツインを作成、LiDARセンサー搭載3Dカメラ:VR/AR/MRニュース
マーターポートは、3Dキャプチャーデバイスの新製品「Matterport Pro3」の国内販売開始を発表した。標準構成のキットと、各種オプションや高密度点群データの書き出し、延長保証などを追加したアクセラレーションキットを展開する。いずれもオープン価格。
マーターポートは2022年11月9日、3Dキャプチャーデバイスの新製品「Matterport Pro3」(以下、Pro3)の国内販売開始を発表した。標準構成のキットと、各種オプションや高密度点群データの書き出し、延長保証などを追加したアクセラレーションキットを展開する。いずれもオープン価格。
Pro3は、20Mピクセルのセンサーと12枚の光学エレメントで構成される超広角レンズを備える。また、LiDARセンサーを搭載し、薄暗い場所から直射日光の下まで、さまざまな条件下で数百万回もの測距が行える。1回のスキャンは20秒以内で完了し、0.5〜100mまでの深度を毎秒10万ポイントでキャプチャーできる。
電源ONからの起動時間は40秒未満と高速。取り外し可能な充電式バッテリーを備え、長時間の空間3Dキャプチャー作業にも対応する。さらに、携帯性に配慮した設計が施されており、従来機種の「Matterport Pro2」よりも約30%サイズダウンし、約35%軽量化しているという(Pro3の重量は2.2kg)。その他、Pro3用に設計された新しい三脚マウントおよび携帯性と保護機能を高めた新しいケースも用意する。
タブレット端末/スマートフォン(iOS/Android)向けの「Matterport Capture」アプリとPro3を接続することで、リモート操作が可能となる他、キャプチャー、カスタマイズ、表示、編集、公開、復元といった各種機能を利用できる。
Pro3で撮影したデータを、Matterportが用意するクラウド上のデジタルツインプラットフォームにアップロードすれば、正確かつ高精細で、忠実度の高い現実空間のデジタルツインを作成、公開、管理することが可能だ。なお、公開された空間のデジタルツインは、PCやタブレット端末などのWebブラウザや、VR(仮想現実)用HMD(ヘッドマウントディスプレイ)などを介して閲覧できる。
クラウド上にアップロードされた撮影データに対して、画像分析/合成処理を行う同社独自のAI(人工知能)エンジン「Matterport Cortex AI」(以下、Cortex AI)もアップグレードしており、キャプチャー可能な範囲を従来比5倍に強化している。さらに、屋内外問わず、あらゆるサイズと形状の建物や空間のデジタルツインを作成/公開/管理できるように、デジタルツインプラットフォーム自体も再構築したという。
ユーザーは、デジタルツインプラットフォームの新機能「Views」を用いることで、1つのデジタルツインからアクセス権限ベースの個別のワークフローを作成し、複数チームにわたるさまざまなタスク(遠隔検査、オンライン研修、空間活用の計画、オンライン内見など)を管理できる。また、最新の「ガイドツアー」や「タグ」機能を利用することで、顧客体験、カスタマーエンゲージメント、生産性などの向上につなげられるとしている。
さらに、Pro3の販売開始に伴い、空間3Dキャプチャーの撮影作業などを代行する「Matterport Capture撮影サービス」においてもPro3を導入し、さらなるサービス強化を図っている。
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