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光学機器メーカーがハーネスCAD専用データ管理システムを導入:メカ設計ニュース
リコーはワイヤハーネス設計環境を最適化するため、図研のハーネスCAD専用データ管理システム「DS-E3」を導入した。DS-E3のPLM連携機能により、業務効率が向上した。
図研は2022年10月25日、ワイヤハーネス設計環境を最適化するため、同社のハーネスCAD専用データ管理システム(PDM)「DS-E3」をリコーが導入したと発表した。DS-E3のPLM連携機能により、業務効率が向上した。
これまでリコーでは、図研の「E3.series」をハーネス設計に利用していた。しかし、複数の内製システムでCADデータ管理、図面管理、承認回覧を運用していたため、登録やチェックの負荷が設計者に掛かっていた。今回、基幹システムのPLM刷新を機に、PLMとハーネス設計環境の連携を最適化。DS-E3を導入し、設計者の負荷の低減を図ることにした。
新たな設計環境では、DS-E3で各種ハーネス設計のデータを管理。図面やBOMの最終成果物は、PLMへ登録する。DS-E3のPLM連携機能により、DS-E3が管理する部品情報や図面、BOMはPLMへ自動登録するため、図面登録の工数を90%削減できた。また、業務プロセスを改善したことで、プロセスが全社的に統一され、業務効率化につながった。
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