「仕事の飽き」に壁を感じるのは「社会人2年目」が最多――約5割が実感:キャリアニュース(2/2 ページ)
ラーニングエージェンシーとラーニングイノベーション総合研究所が「若手社員の意識調査」の結果を発表した。社会人2〜4年目の直面する壁は各年次とも「仕事に関するもの」が上位を占めた。「仕事の飽きの壁」は「社会人2年目」が最も多かった。
「仕事の飽きの壁」は社会人2年目がトップ
次に、各年次共通で上位3位に挙がった「仕事を進める上で困難に感じることがある(仕事を進める上での壁)」「仕事の量が多いと感じることがある(仕事の量の壁)」「仕事が飽きた、つまらないと感じることがある(仕事の飽きの壁)」について、年次別で比較した。
各年次の1位となった「仕事を進める上での壁」を見ると、「社会人2年目」は68.3%と7割近くが回答し、最も高かった。次が「社会人4年目」で63.7%、「社会人3年目」は60.3%となっている。
「仕事の量の壁」は、「社会人4年目」が53.7%で最も高かった。次いで「社会人2年目」の50.7%、「社会人3年目」の49.0%となっている。「仕事の飽きの壁」は、「社会人2年目」が49.3%で最も高く、約5割を占めている。次が「社会人4年目」の48.0%、「社会人3年目」は44.0%だった。全体を見ると、社会人3年目はどの項目も2年目、4年目より低かった。
次に「仕事を進める上での壁」「仕事の量の壁」「仕事の飽きの壁」について、それぞれどのような場面でその壁を感じたのか、壁に直面した際、どのような捉え方をしたのかを調べた。
「仕事を進める上での壁」である「仕事を進める上で困難に感じる場面」を見ると、各年次とも上位3位は「業務量が多い」「自分のスキルが足りない」「業務内容が難しい」だった。なお、「社会人2年目」は「自分のスキルが足りない」が、社会人3年目、4年目と比べ、5ポイント低くなっている。
「相談相手がいない」「関係者が多い」は、「社会人3年目」の回答割合が他年次よりも高かった。「やり方が分からない」「やりたい業務ではない」「納期が短い」は、「社会人4年目」が他年次よりも高くなっている。
続いて、各年次で「仕事を進める上での壁」をどのように捉えているのか調べた。その結果、「社会人2年目」は「不満を抱いた」(22.9%)、「不安に感じた」(22.0%)の回答が多かった。「社会人3年目」は「不安に感じた」(32.0%)と「大変と感じた」(23.8%)が、「社会人4年目」は「不安に感じた」(32.5%)、「成長の機会と感じた」(21.5%)が上位になっている。「期待に応えようと感じた」は、「社会人2年目」「社会人3年目」が同率(21.0%)だった。
次に、各年次で「仕事の量の壁」をどのように捉えているのか調べた。「社会人2年目」を見ると、仕事の量が多いと感じる状況に対し、25.7%が「大変と感じた」と回答し、最も高かった。2位は「不安に感じた」で19.7%だった。「社会人3年目」の1位は「大変と感じた」で37.4%、2位が「不安に感じた」で21.1%。「大変と感じた」が、各年次を比較した中で最も高くなっている。
「社会人4年目」を見ると、1位は「大変と感じた」で34.2%、2位は「不安に感じた」と「期待に応えようと感じた」が同率で18.6%だった。仕事の量を前向きに捉える人も一定数おり、「社会人2年目」の3位には「期待に応えようと感じた」(16.4%)が、「社会人3年目」の3位には「成長の機会と感じた」(19.0%)がランクインしている。
また、各年次で「仕事の飽きの壁」がどのようなときに出現するのかを調べた結果、「社会人2年目」は「仕事の意義が分からない」(17.6%)が最も多かった。他年次と5ポイント以上の差が出ている。
「社会人3年目」と「社会人4年目」を見ると、どちらも1位、2位が同じで、1位の「いつも同じ業務をやっている」(3年目18.2%、4年目22.9%)は、「社会人2年目」(8.8%)と大きな差が出た。2位は「やりたい業務ではない」(3年目16.7%、4年目13.9%)となっている。
各年次の「仕事が飽きた、つまらないと感じる場面」の捉え方を見ると、「社会人2年目」は最も多かったのが「不満を抱いた」(25.0%)だった。2位は「会社を辞めたくなった」(20.9%)となり、仕事に飽きたこと、つまらない状態が離職意向にもつながることが分かった。
「社会人3年目」の1位は、「不安に感じた」(25.0%)。他年次と5ポイント以上の差が出ている。2位は「不満を抱いた」(22.7%)だった。「社会人4年目」は「我慢した」(33.3%)が最も多く、他年次と10ポイント以上の差が出ている。2位は「不満を抱いた」(20.8%)だった。
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