厨房機器大手のホシザキが調理ロボットスタートアップと資本業務提携:製造マネジメントニュース
食品産業向けロボットサービスを手掛けるコネクテッドロボティクスは2022年10月7日、ホシザキフードサービスの自動化やロボット開発および新規市場展開にむけた資本業務提携で合意した。ホシザキがスタートアップへの出資を行うのは今回が初めてだという。
食品産業向けロボットサービスを手掛けるコネクテッドロボティクスは2022年10月7日、ホシザキフードサービスと、同社の自動化やロボット開発および新規市場展開を対象とした資本業務提携に合意したと発表した。ホシザキがスタートアップへの出資を行うのは今回が初めてだという。
コネクテッドロボティクスは飲食業界や食品工場向けのロボットサービスの研究開発を手掛けるスタートアップである。これまでに外食産業向けではそばゆでロボットやソフトクリームロボットなど、食品工場向けでは盛り付けや検品などを行うロボットなどをそれぞれ展開し、業務の自動化や省人化を図ってきた。
ホシザキは全自動製氷機や業務用冷凍冷蔵庫など業務用厨房機器を展開する大手メーカーだ。製氷機は世界トップ、冷蔵庫や食器洗浄機などの厨房機器については国内トップのシェアを誇る。
コネクテッドロボティクスとホシザキは2019年から、飲食店や大型施設のバックヤードなどで行われる食器洗いを自動化するため、ホシザキの食器洗浄機とコネクテッドロボティクスのロボット技術を組み合わせたロボット食洗システムの共同開発を行うなど、協業を進めてきた。
昨今、飲食業界の人手不足は深刻化しているが、それに合わせて業務の自動化やロボット導入のニーズが高まりつつある。こうしたニーズの変化に応じるため、コネクテッドロボティクスの持つ高度なロボット制御の技術と、ディープラーニングを活用したセンシング、学習技術を活用し、ホシザキの独自の製品力、ネットワークを組み合わせることを目指す。今回の資本業務提携は新たな研究開発と展開を進めていくためのものだとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 協働ロボットでホットスナックの調理と提供を自動化、大手コンビニ3社も検討中
コネクテッドロボティクスは、「FOOMA JAPAN 2019(国際食品工業展)」において、コンビニエンスストアなどのホットスナックの注文から調理、来店客への提供までを自動化する「ホットスナックロボット」を披露した。 - 人手不足が深刻な飲食業を調理ロボットが救う、実店舗が幕張に開店
レストランやファストフード事業などを運営するセブン&アイ・フードシステムズは2019年10月16日、同月17日から開店する同社店舗にコネクテッドロボティクス製の調理ロボット2種を導入したと発表した。 - そばの調理工程を協働ロボットが代替、JR東日本が東小金井駅で実証実験開始
コネクテッドロボティクスはJR東日本スタートアップと協力して協働ロボットでそばの調理工程を一部自動化する実証実験を開始した。実施場所は「そばいち nonowa 東小金井店」。 - 攪拌加熱工程に一工夫、味で戦う「世界初」のパスタ調理ロボットが稼働開始
調理/業務ロボットの設計製造などを手掛けるTechMagicは2022年6月27日、同月30日にオープンした「エビノスパゲッティ 丸ビル店」(東京都千代田区、丸の内ビルディング地下1階)で、「PRONTO」などを展開するプロントコーポレーションと共同開発したパスタ調理ロボット「P-Robo」が稼働開始したことを発表した。麺のゆで上げや調理、鍋の洗浄などを自動化して、店舗の省人化に貢献する。 - 総菜×ロボット、労働生産性が課題となる食品製造業の自動化には何が必要か
食品製造業が自動化を進めるためには何が必要か――。FAプロダクツは2021年9月30日、東京都内で研究開発に関するメディア向け勉強会を開催。その中で「食品製造の現場における自動化の必要性と事例紹介」をテーマに日本惣菜協会 AI・ロボット推進イノベーション担当フェローの荻野武氏が講演した。