そばの調理工程を協働ロボットが代替、JR東日本が東小金井駅で実証実験開始:ロボット開発ニュース(1/2 ページ)
コネクテッドロボティクスはJR東日本スタートアップと協力して協働ロボットでそばの調理工程を一部自動化する実証実験を開始した。実施場所は「そばいち nonowa 東小金井店」。
コネクテッドロボティクスとJR東日本スタートアップは2020年3月16日、協働ロボット「駅そばロボット」を活用して、そばの調理工程を一部自動化する実証実験を開始した。実施場所は東小金井駅構内にある「そばいち nonowa 東小金井店」で、実験には「そばいち」の営業元である日本レストランエンタプライズも協力する。期間は同年4月15日まで。
駅そばロボットが担当する作業は、そばの調理工程のうち「ゆで」、ぬめり取りの「洗い」、冷水による「締め」の3工程だ。麺の湯切りざるである「てぼ」をセットした治具を使って作業を行う。てぼにそばの生麺を投入してスイッチを入れると、駅そばロボットが動作を開始する。駅そばロボットのアーム先端部分には2つの突起部が付いており、これを治具上部の取っ手となる部分に開いた2つの穴に引っ掛けることで「ゆで」「洗い」「締め」作業用のスペースまで運搬して、調理を行う仕組みだ。締め作業を終えた後、駅そばロボットは治具を最初の設置場所に戻す。これら一連の作業を通じて、1時間当たり40食分のそばを調理できる。
今回の実証実験では、てぼを横ならびに3つセットする治具「三連てぼ」を開発することで、一度で最大3玉を同時に調理できるようにした。この三連てぼを用いた場合、駅そばロボットは従業員約1人分の作業量を代替できる。
また、作業の進捗状況は厨房の内外に設置されたモニターで確認できる。これにより、従業員はそばのゆで上がり状況に合わせて自身の作業を柔軟に調整可能だ。
駅そばロボットの土台部分は厨房内の壁面に固定されており、厨房機器の設置スペース上部からほとんどはみ出さない。これによって従業員との接触を極力防ぎ、安全性を確保している。また、厨房の面積が狭い店舗でも導入しやすいというメリットもある。
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