AIがロボットを自動ティーチング、簡単指示で仕分け作業など実施:国際物流総合展2022
NECは「国際物流総合展2022」において、クラウド接続による遠隔操作と、独自の制御AI(人工知能)を用いたロボットによる仕分け作業のデモンストレーションを披露している。
NECは「国際物流総合展2022」(9月13〜16日、東京ビッグサイト)において、クラウド接続による遠隔操作と、独自の制御AI(人工知能)を用いたロボットによる仕分け作業のデモンストレーションを披露している。
独自開発のAIがロボットの作業手順を自動算出
デモでは、タブレット端末に表示されたクラウド接続中のロボットの一覧から、スタッフが操作するロボットを選択し、アプリケーションのリストから商品を仕分けする制御AIを選び仕分け方を指定してロボットに配信。ロボットは配信された指示とカメラの画像を基に、商品を指定された箱に次々と仕分けしていった。事前登録外の商品に対しては作業を中断、スタッフがタブレット端末から手動で設定すると、仕分けを再開した。
NECは2020年にティーチング作業を自動化するAI技術「目標指向タスクプランニング」を開発している。これまでロボットによる人手作業の自動化には、システムインテグレーターが現場の箱の位置などを考えながら、時間をかけて細かなティーチングをする必要があった。
NECが開発した制御AIは効率的な動作軌道などを自動算出するため、作業タスクのゴールを設定するだけでロボット自身が状況に応じて目標達成に必要な手順や動作を考えて実行できる。
商品画像やサイズなどを登録すれば、クラウドのソフトウェアを組み替えるだけで多様な作業を自動化できる他、作業者は遠隔地から複数のロボットを操ることができ、商品の認証失敗時にもAIアシスト機能により作業者が画面上でロボットを操作して、現場に駆け付けることなく復旧が可能となっている。
今回は参考出展で、NECでは2023年度中(2023年4月〜2024年3月)の事業化を目指している。「倉庫内で自動化できている作業はまだ限られている。ロボットとソフトウェアを組み合わせて、人のアシストも加えながら自動化を進めていきたい」(説明員)。
その他、NECでは「空間、企業の枠を超えて共に創るNext New Normal」をテーマに、物流センター向け倉庫管理システム(WMS)「EXPLANNER/Lg」やAIによる荷量の需給制御と自動交渉による業務課題解決、画像重量検品ソリューションなどを展示している。
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