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低照度下で発信可能なソーラーパワー型ビーコン、光が当たらなくても3カ月動作:組み込み開発ニュース
セイコーインスツルは、工場や倉庫などの低照度下でも発信できるソーラーパワー型ビーコン「T-WA20」を開発した。80ルクス以上の明るさがあれば1秒1回の周期で発信し続け、フル充電すれば、一切光が当たらない環境でも約3カ月間使用できる。
セイコーインスツルは2022年8月23日、工場や倉庫などの低照度の環境下でも発信できる、ソーラーパワー型ビーコン「T-WA20」を発表した。オープン価格で、同月末より出荷を開始する。
サイズは35.0×78.9×9.9mmと小型で、重量は約30g。80ルクス以上の明るさがあれば、1秒に1回の周期で発信し続けられる。発信周期は、加速度センサーによる動作信号やソーラーパネルによる受光信号の有無によって自動で切り替えられるため、消費電力を抑制できる。
内蔵のコイン型二次電池をフル充電すれば、一切光が当たらない環境下でも約3カ月間使用可能だ。二次電池の電圧が低下して発信が止まった場合は、室内光程度の明るさがあれば再発電し、500ルクスの明かりを1分程度照射すれば、発信を再開する。電池残量は内蔵LEDで確認できる。
また、水濡れの可能性がある作業現場での使用を想定し、3気圧防水の防水性能を備えた。通信規格はBluetooth Low Energy v5.0に準拠している。
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