「キャリアと子ども」調査、女性の約3割が「子どもがほしいと思わない」:キャリアニュース
転職サイト「女の転職type」が「キャリアと子ども」についてのアンケート調査結果を発表した。約3割が「子どもは望まない」と回答し、子どもがいることがキャリアにどう影響するかについては「プラスに働く」より「マイナスに働く」の方が多かった。
キャリアデザインセンターが運営する転職サイト「女の転職type」は、2022年8月24日、「キャリアと子ども」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査は、女の転職typeの会員を対象とし、755人から有効回答を得た。
まず、将来子どもがほしいと思うかを尋ねたところ、「結婚して、子どもがほしい」が42.8%で最も多かった。その他、「分からない」が22.0%、「結婚はしたいが、子どもはほしいと思わない」が15.6%、「結婚も、子どもも、望まない」が14.6%となっており、子どもを望まない人が3割近くを占めた。
次に、子どもがいることでキャリアのプラスになることは、どんなことだと思うか尋ねた。その結果、子どもの有無を問わず「子どもがいる人の立場が理解できる」が最も多かった(子どもがいない人は68.8%、いる人は86.0%)。2位は「視野が広がる」(同51.5%、64.9%)、3位は「お金を稼ぐモチベーションが上がる」(同42.1%、同49.1%)となっている。
回答項目のうち、「タスク管理がうまくなる」は、子どもがいない人の回答が16.0%であるのに対し、子どもがいる人は33.2%と約2倍になっている。これは、子どもを持ったことで実感したプラス面と言えそうだ。
反対に、子どもがいることでキャリアのマイナスになると思うことを尋ねると、子どもがいない人もいる人も「勤怠の乱れで迷惑を掛ける」が最も多かった(子どもがいない人62.9%、いる人67.5%)。2位は「体力的につらい」(同61.2%、同56.2%)、3位「新しい仕事に挑戦しづらい」(同44.1%、同55.5%)となっている。また、「給料が減る」と「転職しづらい」は、子どもがいない人といる人で10ポイント以上のギャップがあった。
続いて、「総合的に見て、子どもがいることはキャリアにとってどう影響すると思うか」と尋ねた。その結果、子どもがいない人もいる人も「どちらかといえばマイナスに働く」が最も多く、子どもがいない人は27.3%、子どもがいる人は30.6%とそれぞれ約3割を占めている。
「非常に」「どちらかといえば」を含めて「プラスに働く」と答えた「プラス派」は、子どもがいない人が31.6%、子どもがいる人は36.7%だった。同様にマイナスに働くと答えた「マイナス派」は子どもがいない人が42.0%、子どもがいる人は50.2%だった。
妊娠の機会を先延ばしにした経験や、卵子凍結についても調査
キャリアのために、妊娠の機会を先延ばしにしたことがあるかという質問には、「ある」が18.3%、「ない」が81.7%となり、「ない」が大多数だった。
これを年代別に見ると、他の年代に比べ、30代の「(キャリアのために、妊娠の機会を先延ばしにしたことが)ある」が高くなっている。
次に、卵子凍結をしたいと思うか尋ねたところ、「分からない」(48.0%)が最も多く、2位は「したくない(できない)」(35.9%)だった。「近いうちにしたい」(3.7%)、「将来的にはしたい」(12.0%)と今後凍結を考えている人は、合わせて15.7%だった。
卵子凍結を「近いうちにしたい」「将来的にはしたい」と答えた人に、今はまだしていない理由を尋ねた。結果は、1位が「卵子凍結についてまだ十分に調べられていない」(67.5%)、2位「金銭的な負担が大きい」(64.9%)、3位「自分の結婚、妊娠のビジョンがまだ描けていない」(51.9%)となっている。
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