検索
ニュース

倉庫内のマテハン機器を賢くつなぐ、三菱重工が自動ピッキングシステム提供開始物流のスマート化(2/2 ページ)

三菱重工業と三菱ロジスネクストはAGF(無人フォークリフト)とAGV(無人搬送車)およびパレタイザーが連携する自動ピッキングソリューションを開発し、2022年9月1日から提供を開始すると発表した。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

需要の変動に柔軟に対応可能なシステム

 需要や物流の変動に迅速かつ柔軟に対応するソリューションの開発を目指した。例えば、冷たい飲料の販売数は少ない時期と多い時期で年間4倍程度の変動が起こるという。従来は、販売数が多い時期は短期のアルバイトを採用したり、保管スペースを増やすなどで対応していた。

 AGFやAGVを用いたソリューションは、自動倉庫やコンベヤーなどの固定設備タイプに比べて収納効率や搬送速度は劣るが移設や増設、レイアウト変更に素早く対応できる。また大規模な工事が必要なく退去時の原状復帰が容易なため、現在主流になりつつあるマルチテナント型の倉庫に適している。

 今回開発した自動ピッキングソリューションでも、AGVは床面に張り付けたQRコードで走行ルートを認識し、AGFはレーザー誘導方式で必要な施工は反射板を設置するだけとなっており、フレキシブルな対応ができる。

三菱重工と三菱ロジスネクストによる自動ピッキングソリューション[クリックして再生]出所:三菱重工

 また、シミュレーションが可能となっており、レイアウトをモデル化してピッキング指示書を入力することで、システム構築前にピッキング能力が推定できる他、最適なレイアウト、機器台数が分かる。ソリューション導入後の1日の処理能力も事前に予測できるようになる。

 LogiQXLaboで披露されたデモンストレーションでは、AGFによる出庫からAGFとAGVが連携した荷物の受け渡し、AGVの搬送、ロボットによるパレタイジングなどが披露された。

 三菱ロジスネクストでは2021年にレーザー誘導方式のAGF「プラッターオートHタイプ」を発売した。有人フォークリフトの国内販売台数で同社のシェアは2021年で34%となっており、年間数百台程度というAGFの市場においても同等以上のシェアを目指す。


フォークを伸ばしたAGFと連携して動くAGV[クリックして拡大]

⇒その他の「物流のスマート化」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る