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YKK APが米ジョージア州に新工場建設、自動化技術で生産性を2倍に:工場ニュース
KK APは米国法人のYKK APアメリカがジョージア州メーコン市に取得した土地に、新たな住宅用樹脂窓工場を建設すると発表した。
YKK APは2022年8月17日、米国現地法人のYKK APアメリカがジョージア州メーコン市に取得した土地に、新たな住宅用樹脂窓工場を建設すると発表した。同社はメーコン市内の2カ所に分散して工場を展開しているが、これらの製造機能は全て新工場に移管する計画である。
樹脂素材から組み立てまで一貫生産、自動化促進で生産性を2倍に
新工場建設により、販売エリアである米国南部6州の住宅用樹脂窓増販に向けて、製造供給能力強化と市場競争力のある製造供給体制を構築する。高速道路の出入り口に建設し、主要な荷揚げ港まで自動車で3時間ほどと交通アクセスも良好という。
新工場では樹脂素材、ガラスから、窓の加工、組立までの一貫生産を行う。日本の樹脂窓製造ラインである「APWライン」で採用している自動化技術を展開し、生産性を現行比で212%に向上させる。
省エネでCO2排出削減、創エネも段階的に導入
新工場では、窓からの自然光を取り入れ、屋根、壁の断熱化により省エネ性能を高め、CO2排出量を削減する。さらにカーボンニュートラル実現に向けて、創エネ技術の段階的な導入を検討しているという。製造ラインや倉庫、出荷工程における重量物作業の自動化、省人化も図る。
新工場は2022年10月に着工し、2023年12月に完成、2024年1月からの稼働を予定している。敷地面積は20万2343m2で、生産能力は年間約45万窓、投資金額は1億2500万米ドル(約166.5憶円)となっている。
YKK APアメリカは強い住宅需要に支えられ、2021年度、過去最高の売上高を達成している。
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