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異種ロボット間の地図シェアリングに関する共同研究を開始:ロボット開発ニュース
NTT西日本とテルウェル西日本は、サービスロボット間で地図をシェア可能な地図基盤技術を確立するため、「異種ロボット間の地図シェアリングの実現に向けた共同研究」を開始した。
西日本電信電話(NTT西日本)とテルウェル西日本は2022年7月21日、サービスロボット間で地図を共有可能な地図基盤技術を確立するため、「異種ロボット間の地図シェアリングの実現に向けた共同研究」を開始した。
両社は、異なるロボットや異なる時間帯で生成した隣接地図を1つに統合する地図統合技術や、ロボット仕様に適合した地図に変換する地図変換技術に関する実証および評価を実施する。期間は2023年3月31日までとなる。
具体的には、クラウド型オフィスロボット清掃サービス「ロボ★メン」で商用提供しているロボットなどに、統合または変換した地図を配信する。ロボットが清掃などの業務を完了できるかといったフィージビリティ評価のほか、現場のスタッフがWebアプリケーションを使用して地図統合や変換といった操作を無事実施できるかといったユーザビリティ評価を行う。
NTT西日本は、地図統合および変換技術の提供、フィールド評価の取りまとめ、研究の全体管理を担う。テルウェル西日本は、実フィールドの提供、ロボ★メンシステムの提供、清掃業界の知見の提供、フィールド評価などを担当する。
両社は今後、同技術のプロトタイプを2022年11月に開催予定のNTTグループの展示会にて出展する。併せて、清掃ロボット以外の配達ロボットや警備ロボットなどの自律移動に用いる地図基盤(ローカルダイナミックマップ基盤)の整備を進める。
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