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深層学習を用いたSLAM処理の時間を約60分の1に短縮:人工知能ニュース
ソシオネクストは、東北大学大学院情報科学研究科の研究グループと共同で、深層学習を用いたSLAM処理に必要な時間を従来技術の約60分の1に短縮可能な手法を開発した。エッジデバイス向けSoCなどへの応用が期待される。
ソシオネクストは2021年10月12日、東北大学大学院情報科学研究科の研究グループと共同で、深層学習を用いたSLAM(自己位置推定および環境地図作成)処理に必要な時間を従来技術の約60分の1に短縮可能な手法を開発したと発表した。
同手法では、グラフニューラルネットワークの「Graph Network(GN)」を用いた推論による近似計算を採用。GNブロックによるキーフレームやランドマーク情報入力からの更新情報の推論、多段のGN構造による最終的な値への収束で構成されており、従来のLevenberg-Marquardt法を用いたバンドル調整と比較して、より少ない計算量で推論処理できる。
同手法を用いてVisual SLAMのバンドル調整を実装し、PCでシミュレーションを実施。その結果、従来手法の「g2o」と比較して、処理時間を60分の1に短縮できることを確認した。
今回開発した手法により、エッジデバイス向けのSoCでも高度なSLAM処理が可能となる。自動運転車や産業向けの無人搬送車(AGV)、ロボット、ドローン、AR(拡張現実)グラスなどでの用途が期待される。
同社は今後、今回の研究成果をはじめとしたVisual SLAM技術を同社のカスタムSoCソリューションに向けた要素技術として確立する。また、画像認識以外の用途への応用も検討する予定だ。
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