カプラ間の遅延1マイクロ秒、イーサネット通信と給電ができる非接触カプラ：FAニュース

フエニックス・コンタクトは、非接触でイーサネット通信と給電ができる「NearFiカプラ」の販売を開始した。10mm程度の近接距離の範囲に入ると450ミリ秒以内に通信と給電を開始し、カプラ間の遅延はわずか1マイクロ秒だ。

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　フエニックス・コンタクトは2022年7月28日、非接触でイーサネット通信と給電ができる「NearFiカプラ」の販売を開始した。頻繁にツールを変更するロボットアーム、回転機構や移動体を扱う設備、クリーンルームなどでの利用に適している。

非接触でイーサネット通信と給電ができる「NearFiカプラ」 出所：フエニックス・コンタクト

　ベースカプラとリモートカプラのペアで動作する本製品は、10mm程度の近接距離でイーサネット通信と給電が可能だ。イーサネット通信と給電、イーサネット通信のみ、給電のみの3タイプを、用途に応じて選択できる。

　非接触なため、ロボットアームのツールチェンジにおける頻繁なコネクターの着脱による摩耗や曲がりなどの問題や、回転アプリケーションのスリップリングで起こる接触によるトラブルが解消できる。また、無線LANとも干渉せずに共存でき、近接距離限定通信のため外部からのアクセスによるデータ漏えいリスクも低減できる。

　木材やプラスチック、ガラスなどの非金属を透過しての通信や給電ができ、搬送システムのような移動体も短時間の停止で、高速通信や給電が可能だ。粉塵を出さないため、クリーンルームでの用途にも適している。

　100Mbpsで動作するあらゆるイーサネット上のプロトコルに対応。近接距離の範囲に入ると450ミリ秒以内に通信と給電を開始し、カプラ間の遅延はわずか1マイクロ秒だ。ベース、リモートカプラのサイズは80×39×86mmで、動作温度範囲は−20〜＋55℃（ディレーティングあり）、リモート側最大出力は24VDC、2Aとなっている。

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