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オミクロン株「BA.5」を検出する研究用検査試薬を発売:医療機器ニュース
島津製作所は、新型コロナウイルスのオミクロン株「BA.5」を検出するPCR検査試薬を発売する。新しいこの検査試薬と既に発売しているPCR検査試薬を組み合わせることで、BA.5の存在を推定できる。
島津製作所は2022年7月21日、新型コロナウイルスのオミクロン株「BA.5」を検出するPCR検査試薬を発売すると発表した。
→特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
BA.5は、F486Vとデルタ株に特徴的に見られたL452Rの、2つの変異を持つ。今回発売するのは、F486V変異を検出する「F486Vプライマー/プローブセット」だ。既に発売しているPCR検査試薬「新型コロナウイルス変異検出コアキット」「L452Rプライマー/プローブセット」と組み合わせて使用することで、BA.5の存在を推定できる。
また同社は、体外診断用医薬品のSARSコロナウイルス核酸キット「Ampdirect 2019-nCoV検出キット」の同年7月の生産予定数が、同年6月の10倍であることを併せて発表した。国内外の感染状況に応じて、同年8月以降の増産準備も進めている。
なお、F486Vプライマー/プローブセットは研究用試薬で、治療診断目的やその手続き上で使用することはできない。
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