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後継者不足など溶接現場の課題解決へ、現場の見える化や技能継承に貢献国際ウエルディングショー

パナソニック コネクトは「2022 国際ウエルディングショー」(2022年7月13〜16日、東京ビッグサイト)において、同年4月に発売した統合溶接管理システム「iWNB for Welding Machines」やフルデジタル溶接機「YD-400NE1」などを紹介した。

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 パナソニック コネクトは「2022 国際ウエルディングショー」(2022年7月13〜16日、東京ビッグサイト)において、同年4月に発売した統合溶接管理システム「iWNB for Welding Machines」やフルデジタル溶接機「YD-400NE1」などを紹介した。

ネットワーク機能のない溶接機の稼働状況も可視化

 iWNB for Welding Machinesは、既に展開している溶接ロボット向けの統合溶接管理システムを拡張したもので、ネットワーク機能を持たないアナログ溶接機でも溶接モニタリング装置を取り付けることにより溶接電流や溶接電圧などの溶接機のデータを取得できる。

 また、作業指示書を入力することで作業者にひも付いた作業進捗状況を把握でき、溶接機を利用した工程全体の見える化の加速やトレーサビリティーの強化に役立てられる。最大1000台までの溶接機を接続でき、造船など大勢の作業者が働く現場にも対応できる。さらにパナソニック コネクト製以外の溶接機でも接続可能となっている。

「iWNB for Welding Machines」
「iWNB for Welding Machines」は各溶接機の稼働状況も見える化する[クリックして拡大]

溶接コンシェルジェ機能で非熟練者も高品質な溶接

 YD-400NE1は熟練溶接技能者の減少、高齢化が進む中で、「Comfortable(使いやすく)」「Capable(溶接性能の向上)」「Connectable(つながる)」の3つを開発コンセプトとし、操作の分かりやすさ、使いやすさを追求した。カラー液晶モニターを採用し、分かりやすい情報表示で視認性が向上した。前面操作パネルはタッチパネル式で、直感的な操作が可能になった。

 新たな機能として「溶接コンシェルジュ」を搭載した。「スパッタが多いので減らしたい」「溶接を安定させたい」などの定性的な要望に対して、液晶表示に従って選択、操作していくことで、溶接条件の調整が可能になる。参考出展として台車と一体化した移動式のYD-400NE1も展示した。日本ではメンテナンスの観点などから固定式が主だが、工場の面積が広い中国などでは移動式が好まれるという。日本の顧客の反応を確かめ、市場投入を検討する。

フルデジタル溶接機「YD-400NE1」
溶接コンシェルジェ機能を新たに加えた「YD-400NE1」[クリックして拡大]
溶接コンシェルジェの画面
溶接コンシェルジェの画面[クリックして拡大]

 パナソニックでは、生産現場の変動に自律的に即応し、継続的に進化していく「Autonomous Factory」を提唱している。展示会場では自動化、省人化に向けたソリューションとして、バラ積み状態のワークのピッキングから、アーク溶接、AI(人工知能)を用いた溶接外観検査ソリューション「Bead Eye」によるビード外観検査及びOK/NGの振り分けまでを3台のロボットで実施するデモンストレーションも行われた。

デモンストレーション
3台のロボットによるデモンストレーション[クリックして拡大]

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