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パナソニックコネクトの3階建て構造改革は8割まで進捗、今後も力強く迷いなく推進製造マネジメントニュース(1/3 ページ)

パナソニック コネクトは、前身であるコネクティッドソリューションズ(CNS)社時代から積み重ねてきたさまざまな取り組みの成果や、2022年4月1日付に発足した事業会社として進める今後の方針などについて説明した。

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 パナソニック コネクトは2022年7月4日、東京都内で会見を開き、前身であるコネクティッドソリューションズ(CNS)社時代から積み重ねてきたさまざまな取り組みの成果や、同年4月1日付に発足した事業会社として進める今後の方針などについて説明した。

 パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)傘下の事業会社の中でもパナソニック コネクトは、この約3カ月間でより多くの話題を提供してきた印象が強い。新会社発足から営業日換算で2日目となる2022年4月4日に会見を開催し、パナソニックHDの2021年度決算の発表日である5月11日には、パナソニック コネクトが成長事業に位置付けるSaaSベースのSCM(サプライチェーンマネジメント)ソリューションを展開するブルーヨンダー(Blue Yonder)を中核としたSCM事業の株式上場に向けた準備開始を明らかにしている。

 これらの他にも、東京・浜離宮の本社内に置く「カスタマーエクスペリエンスセンター(CXC)」のリニューアル、トヨタモビリティパーツによる「配送見える化ソリューション」の採用、物流分野における「現場プロセスイノベーション」の自社実践の場である彩都パーツセンター(大阪府茨木市)の公開など、積極的な情報発信を続けている。

パナソニック コネクトの樋口泰行氏
パナソニック コネクトの樋口泰行氏

 これまでの情報発信は成長事業に当たるSCM関連ソリューションが中心だったが、今回の会見では、2022年6月1日開催の投資家向け説明会「Panasonic Group IR Day 2022」で発表したコア事業の方向性について紹介した。

 パナソニック コネクトのコア事業は、実装機や溶接機を中核とする「プロセスオートメーション」、業務用プロジェクターなど映像機器を扱う「メディアエンターテインメント」、航空機向けエンターテイントシステムを手掛ける「アビオニクス」、ノートPC「レッツノート」や頑丈モバイル「タフブック」を展開する「モバイルソリューションズ」の4つに分かれる。クラウドやソフトウェアを軸とする成長事業に対して、グローバルトップクラスや国内トップなどの高シェアを有する“強いハードウェア”がコア事業の基盤になっている。

パナソニック コネクトのコア事業は“強いハードウェア”が基盤
パナソニック コネクトのコア事業は“強いハードウェア”が基盤[クリックで拡大] 出所:パナソニック コネクト

 同社 代表取締役 執行役員 社長・CEOの樋口泰行氏は「ハードウェアが基盤のコア事業は、成長事業と比べてスピード感を持って経営するのが難しい。しかしこれは逆に、スピードを持てば成長できるということを意味している。そこで、ハードウェア系の9事業を終息し4事業に集中することで、徹底したハードウェアの“専鋭化”を図る体制を構築した。これら4事業は、2024年度にEBITDAマージンで10%超を必達する」と語る。

 コロナ禍によって、アビオニクスでは航空旅客数が、メディアエンターテインメントではスタジアムなどでの大規模イベントが大幅に減少して業績に大きな影響があったものの、2022年度は両事業とも回復軌道に入っている。EBITDAマージン10%超については、プロセスオートメーションとメディアエンターテインメントが既に達成しており、アビオニクスは2023年度、モバイルソリューションズも2024年度に達成する見込みだ。

アビオニクスの事業計画メディアエンターテインメントの事業計画 アビオニクス(左)とメディアエンターテインメント(右)の事業計画[クリックで拡大] 出所:パナソニック コネクト
モバイルソリューションズの事業計画プロセスオートメーションの事業計画 モバイルソリューションズ(左)とプロセスオートメーション(右)の事業計画[クリックで拡大] 出所:パナソニック コネクト

 樋口氏は「CNS社発足からの5年間で戦略をクリアにして、ブルーヨンダーの買収を成功させることができた。ここを起点に、2024年度までの中期戦略を力強く、迷いなく推進していく。“ONE CONNECT”の体制で、顧客に対してサイバーフィジカルで唯一無二のパートナーを目指してく」と強調する。

パナソニック コネクトの目指す姿
パナソニック コネクトの目指す姿[クリックで拡大] 出所:パナソニック コネクト
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