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大型商用車に水素エンジン、トヨタいすゞ日野デンソーが企画と基礎研究をスタート電動化

いすゞ自動車、デンソー、トヨタ自動車、日野自動車、Commercial Japan Partnership Technologiesの5社は2022年7月8日、商用車向けの水素エンジンの企画と基礎研究を開始したと発表した。

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 いすゞ自動車、デンソー、トヨタ自動車、日野自動車、Commercial Japan Partnership Technologiesの5社は2022年7月8日、商用車向けの水素エンジンの企画と基礎研究を開始したと発表した。

 カーボンニュートラルの実現に向けたパワートレインの選択肢は、HEV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)など電動化技術が代表的だが、トヨタ自動車はモータースポーツ活動を通じて水素エンジンの開発を進めている。

 大型商用車を使う物流や運送においてもCO2排出削減が課題となっており、水素エンジンがそのソリューションの1つであると見込む。各社がこれまで積み重ねてきた技術やノウハウを活用し、大型商用車における水素エンジンの可能性を検討する。

 Commercial Japan Partnership Technologies(CJPT)はトヨタ、いすゞ、日野、スズキ、ダイハツ工業による共同出資会社で、商用車向けの電動化や環境技術、自動運転、シェアリング、コネクテッドサービスなどを企画する。

乗用車だけでなく、二輪車や船舶にも水素エンジン

 水素エンジンの開発はトヨタ以外も取り組む。二輪車では、カワサキモータース(カワサキ)が大型バイクでの水素エンジンの搭載を検討していることを明らかにしている。また、ヤマハ発動機もモータースポーツでのトヨタとの協力の中で水素エンジンを二輪車に展開することを議論してきた。連携を模索する中で、カワサキとヤマハ発動機でまずは共同研究に乗り出すことを決めた。ホンダやスズキも加わるとされている。

 より大型な水素エンジンとしては、船舶用の開発も進められている。2021〜2030年度の10年間で、川崎重工業、ヤンマーパワーテクノロジー、ジャパンエンジンコーポレーションの3社が分担して出力や用途の異なる水素エンジンを開発する。船舶用の水素燃料タンクや、燃料研究システムも開発する。

 3社がそれぞれ開発する船舶用の水素エンジンは、推進用で出力2000k〜3000kWの中速4ストロークエンジン、補機用で出力800k〜1400kWの中高速4ストロークエンジン、推進用で出力5000kW超の低速2ストロークエンジンの3つ。液化水素の運搬船、油槽船、ばら積み船などに搭載する。

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