検索
ニュース

衛星通信も使えるソラコム、万が一の通信障害もマルチキャリアSIMなどで対応へ製造業IoT(2/2 ページ)

ソラコムは年次ユーザーイベント「Discovery 2022 ONLINE」に合わせて新サービスを発表。1枚のSIMで国内3キャリアに対応するマルチキャリアSIMの提供、「衛星メッセージングサービス」への対応などにより、同イベントのテーマ「Internet of Everywhere」に沿って、あらゆる状況、あらゆる場所におけるIoTの活用を推進していくという。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

低軌道衛星を活用してIoT通信を利用可能に

 「世界の約83%の国と地域をカバーできるようになった」(玉川氏)というSORACOM IoT SIMだが、それでもIoT通信が届かない場所は残っている。地球の表面積の7割を占める海に加えて、山林や砂漠などでは、一般的なキャリアの携帯電話通信サービスが利用できない。

 そこで今回、検証目的で利用可能なTechnology Previewとして発表したのが、低軌道衛星を活用してIoT通信を利用可能にする衛星メッセージングサービスである。現時点では、スイスのAstrocastと米国のSwarm Technologiesに対応しており、今後も衛星プロバイダーを順次拡充していく予定だ。

ソラコムの「衛星メッセージングサービス」の概要
ソラコムの「衛星メッセージングサービス」の概要[クリックで拡大] 出所:ソラコム

 衛星メッセージングサービスは、インターネット接続ではなく独自プロトコルに基づいており、データ通信量や通信頻度が少ない用途向けといった制限がある。しかし、携帯電話回線ではカバーできないエリアでIoT通信が可能であり、ソラコムが提供するデータの保存や可視化、パブリッククラウドとの連携などのサービスと連携させることができる。なお、1度に送信できるパケットのデータ通信量は、Astrocastが160バイト、Swarm Technologiesが200バイトで、1カ月に利用できるパケット数は最大750となっている。プロバイダーごとの衛星が通過する頻度に応じて、エリアごとに通信できる回数やタイミングも異なってくるという。

AstrocastとLTE-Mに両対応するトラッカーコンテナの常時トラッキング AstrocastとLTE-Mに両対応するトラッカー(左)。これにより、海上輸送するコンテナに対して、海上ではAstrocast、陸上ではLTE-Mによって常時トラッキングできるようになる[クリックで拡大] 出所:ソラコム

⇒その他の「製造業IoT」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る