300万回線達成のソラコム、ソニーや日立など6社と資本提携しグローバル展開拡大:製造業IoT
ソラコムは、セコム、ソースネクスト、ソニーグループ、日本瓦斯(ニチガス)、日立製作所、World Innovation Lab(WiL)の6社と資本提携を含むパートナーシップを締結すると発表した。
ソラコムは2021年6月10日、セコム、ソースネクスト、ソニーグループ、日本瓦斯(ニチガス)、日立製作所、World Innovation Lab(WiL)の6社と資本提携を含むパートナーシップを締結すると発表した。
創業当初から「世界にも通用する日本発のIoTプラットフォーム」を掲げてきたソラコムは、海外市場の開拓にも積極的に取り組んできた。研究開発拠点を米国や欧州などに設けるなどして、国内ユーザーが海外でもソラコムのIoT(モノのインターネット)サービスを利用しやすくするだけでなく、海外ユーザーを取り込むためのグローバル展開を強化している。
2020年には、さらなるグローバル展開を実現する成長戦略として「スウィングバイIPO」の検討を発表している。このスウィングバイIPOは、一般的なスタートアップが目標とするIPO(新規株式公開)とは異なり、大企業のサポートを得て成長する中で目指すIPOとソラコムは定義している。親会社であるKDDIに加え、今回発表した6社との資本提携によるグローバルビジネス協業を通じて、ソラコムのサービスの海外利用実績を拡大し、顧客フィードバックに基づいて拡充していく方針である。
なおソラコムは、今回の発表に合わせて、2015年にサービス提供を開始した同社のIoT(モノのインターネット)向けデータ通信サービス「SORACOM Air」の回線契約数が300万を達成したことも明らかにした(セルラー、Sigfox、LoRaWANを含む)。また、ユーザー企業の数はグローバルで1万5000社を超えたとしている。
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