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電子部品のディスコンに早期対応、代替品の検討が可能な支援センターを設立:組み込み開発ニュース
パーソルR&Dは、半導体電子部品の代替品の検討や対応を支援するため、「EOLセンター」を設立した。電子部品の短いライフサイクルに素早く対応し、半導体製品の安定供給に貢献する。
パーソルR&Dは2022年6月1日、半導体電子部品の代替品の検討や対応を支援するため、同社名古屋テクノセンター(名古屋市東区)内に、「EOL(End Of Life)センター」を設立したと発表した。電子部品の短いライフサイクルに素早く対応し、半導体製品の安定供給に貢献する。
EOLセンターには、後工程の基板改変や評価ができるツール「CR-8000」「P-Spice」を導入し、「電子部品調査、代替検討一括サービス」「人材支援、部分的支援サービス」など、製品の規模や状況の難易度に合わせたサービスを提供する。
電子部品調査、代替検討一括サービスでは、EOLセンター(オフサイト)での作業が中心となる。代替が必要な半導体や電子部品に関して、部品の調査、設計変更の範囲や内容の明確化、代替検討、設計変更までを一括で請け負う。
人材支援、部分的支援サービスでは、顧客構内(オンサイト)で、同社の技術者が派遣あるいは請負という形で、人員強化や取引先との調整などに対応する。EOLセンターの専門部隊による対応を含めた「複合支援」も想定している。
近年の半導体不足や、半導体、電子部品の生産中止により、部品を置き換えるケースが増えている。置き換え対応には手間や時間がかかるほか、対応製品の制御プログラムの修正など、経験や技術も必要になる。EOLセンターの設立は、部品の置き換え需要の高まりに応えるものだ。
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