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半導体不足の影響は2022年末まで、「夏から秋にかけて“援軍”が来る」製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

デンソーは2022年2月2日、2021年度第3四半期(2021年4月1日〜12月31日)の決算を発表した。売上収益は前年同期比14.3%増の4兆90億円で過去最高を達成、営業利益は同284.6%増の2563億円、当期利益は同348.9%増の1934億円で増収増益を確保した。

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 デンソーは2022年2月2日、2021年度第3四半期(2021年4月1日〜12月31日)の決算を発表した。

 売上収益は前年同期比14.3%増の4兆90億円で過去最高を達成、営業利益は同284.6%増の2563億円、当期利益は同348.9%増の1934億円で増収増益を確保した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響からの回復や、固定費の低減、合理化努力などが貢献した。


2021年度第3四半期の決算[クリックで拡大] 出所:デンソー

 地域別の売上収益は、自動車メーカーが車両を減産したものの、2021年度上期はCOVID-19の影響からの回復があり、全地域で増収となった。営業利益は、操業度の改善や体質改善が進み、減産や部材の高騰などの影響を吸収して北米以外で増益を確保した。


2021年度第3四半期の製品別の売上収益[クリックで拡大] 出所:デンソー

半導体不足の影響は「2022年末まで」

 2021年度第3四半期の営業利益では、プラス要因として操業度改善で2630億円、為替レートの良化で440億円、固定費低減で85億円、合理化で702億円などがあり、車両の減産や部材コストの増加など外部環境の影響はあったが前年同期から増益を達成した。

 減益要因としては部品の値上げや物流費の高騰で400億円、物量減で1000億円といった影響があったが、全体として400億円のマイナス影響にとどめた。空輸の頻発や陸送の負荷、港湾での作業の遅れなど、当初の想定以上に物流の混乱が続いた。


2021年度第3四半期の営業利益の増減要因[クリックで拡大] 出所:デンソー

 半導体不足の影響は2022年いっぱいは続くと予測する。現状も、「直ちに在庫が切れる状況ではないが、市場としては逼迫(ひっぱく)している」(デンソー 取締役・経営役員の松井靖氏)。

 「ただ、需給は必ずバランスがとれる。半導体メーカー各社が生産能力増強、生産性向上などに取り組んでおり、2022年夏から秋にかけて援軍が来るというイメージだ。供給逼迫の中で必要なものは是々非々で認めるべきで、買いたたきや押し付けが取引先にあってはいけない。需給が正常に戻った後は、改めて議論していきたい」(松井氏)

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