レクサスにもEV専用モデル、bZ4Xと同じく「e-TNGA」を採用:電気自動車(2/2 ページ)
トヨタ自動車は2022年4月20日、レクサスブランドの新型EV(電気自動車)「RZ」の詳細を発表した。レクサスとしては初のEV専用モデルで、トヨタブランドの新型EV「bZ4X」と同じくEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用した。
レクサスらしい走りに
レクサスブランドでは、取り扱う全てのカテゴリーで2030年までにEVを設定し、2035年までにグローバルでEVの販売比率を100%とする。それまでは市場のニーズに応じて多様なパワートレインを提供し、RZの開発で培った電動化技術を他のレクサスブランドの電動車にも展開していく。2022年夏には、RZにも採用する4WDシステム「DIRECT4」を搭載したHEV(ハイブリッド車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)が選択可能な新型車を発表する。
4WDシステムのDIRECT4は、前輪と後輪の駆動力配分を100対0から0対100までの間で制御し、発進加速性や操縦安定性の向上、電費の改善につなげる。発進時や直進加速時、コーナリング時のステアリングの切り始め、コーナー脱出時など場面に合わせて、車輪速センサーや加速度センサー、舵角センサーなどの情報を基に駆動力を配分する。また、システムの最大効率で駆動力配分をコントロールして消費電力を抑制するRangeモードも採用する。
レクサスらしいブレーキフィーリングを目指し、前後独立油圧制御により前後回生協調が可能な新加圧ユニットを採用した。HEVのノウハウを生かして回生ブレーキシステムを進化させ、違和感のないブレーキフィーリングと制動をシームレスにつなげる。また、ブレーキ操作量に応じて前後輪の制動力配分を最適化し、安定した車両姿勢を実現する。
レクサス初となるステアバイワイヤシステムの採用により、タイヤやブレーキから伝わる運転に不要な振動を遮断し、ロードインフォメーションなど運転に必要な情報のみをドライバーに伝える。また、車両の状態に応じてステアリングギア比を最適化し、車両の取り回しやワインディングロードでの操縦性、高速域での安定性を向上させる。ステアリング操舵角が±150度で、ステアリングの持ち替えが不要な新形状のステアリングも採用した。
操縦安定性や乗り心地の向上のため、ボディー骨格の接合にはレーザースクリューウェルディング(LSW)や構造用接着剤、レーザーピニング溶接を採用した。リアのラゲージ開口部は、二重環状構造や高剛性発泡剤を取り入れることでゆがみにくくした。フロントピラーとセンターピラー、フロントレールは引張強度が1.8GPaと1.5GPaのハイテン材を重ね合わせたパッチワーク工法を採用した。ルーフセンターリインフォーンスメントには1470MPaの冷間圧延鋼板を、フードには軽量アルミを、ドアモールディングやホイールアーチのモールディング、バックドアガーニッシュには発泡樹脂成型を採用し、軽量化を図った。
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