ステランティスは2030年にEV販売500万台、売上高は足元から2倍に拡大:電気自動車
Stellantis(ステランティス)は2022年3月1日、2030年に向けた中期経営計画を発表した。
Stellantis(ステランティス)は2022年3月1日、2030年に向けた中期経営計画を発表した。
売上高は現在の倍増となる3000億ユーロ(約38兆4000億円)、調整後営業利益率は2桁パーセントを維持する目標だ。カーボンニュートラル達成時期は2038年を目指す。そのため2030年までにCO2排出量を2021年比で半減させる。
今回発表した中計では、EV(電気自動車)の販売について2030年に欧州の100%、米国の50%とする目標を掲げた。従来の計画では、「低排出車(LEV)」の販売比率を欧州で7割以上、米国で4割以上としていた。
台数にして、2030年までにグローバルで年間500万台のEVを販売する。EVのラインアップは75車種以上に増やし、米国だけでも25車種以上を展開する。EVの展開を強化するため、バッテリーの生産規模は従来の計画から140GWh増やして400GWhとする。
2023年初めには、Jeepブランドでは初となるEVを投入し、同年後半には小型商用車の「Ram ProMaster BEV」も展開する。2024年にはピックアップトラック「Ram1500」のEVモデルも控えている。
EVだけでなくFCV(燃料電池車)も市場投入する。2025年には大型バンタイプのFCVを米国で提供する計画で、大型トラックにも燃料電池技術を拡大するとしている。
2030年には、オンライン販売がグローバルの売り上げの3分の1に達するという。プレミアムセグメントの売り上げは4倍に増やす。
電動化だけでなくコネクテッドカーも
こうした目標の達成に向けて、2025年までに電動化と関連ソフトウェアの開発に300億ユーロ(3兆8400億円)を投資する。EVプラットフォームは4種類で、ステランティス傘下のブランドと取り扱う車両セグメントの全てのEVラインアップをカバーしていく。全固体電池や、走行中の無線給電技術の開発にも取り組んでいる。
収益源の1つと位置付けるコネクテッドカーと、自動運転システムについては、全車種に展開するソフトウェアプラットフォームを用意する。BMWやフォックスコン、ウェイモなどとの戦略的パートナーシップも活用する。
フォックスコンとは、ステランティス向けに専用の半導体を設計することで合意した。ステランティスが必要とする半導体の80%以上をカバーする4つのチップファミリを開発する。BMWとは自動運転システムの開発で提携している。
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