居室内センサーで介護施設入居者の生活を見守る検証試験を開始:医療機器ニュース
セコムは、開発中の「新しい見守りセンサー」について、介護施設で検証試験を実施している。居室にセンサーを設置し、睡眠、転倒、生活を見守り、施設スタッフのスマートフォンにリアルタイムで通知する。
セコムは2022年2月9日、開発中の「新しい見守りセンサー」に関する、介護施設での検証試験について発表した。入居者の居室にセンサーを設置し、睡眠、転倒、生活(体動)を見守り、施設スタッフのスマートフォンにリアルタイムで通知する。
検証試験は、同社のグループ会社アライブメディケアが運営する介護付き有料老人ホーム「アライブ世田谷中町」で、2021年12月27日〜2022年3月31日の期間で実施する。
検証試験では、施設スタッフの目が届きにくい、居室内で1人でいる状況をセンサー情報やデータ分析により見守る。これにより、迅速なケア対応やデータを基にした最適なケア計画の構築などにつなげ、利用者のQOL向上を目指す。
例えば、就寝、起床、中途覚醒の時間や回数から夜間の睡眠状況を把握し、日中の生活改善などに活用する。居室内で転倒した場合は、リアルタイムでスタッフへ通知して迅速な対応につなげ、同時に再発防止にも役立てる。また、生活改善や体調の変化などに対応した適切なケアをするため、椅子に座っている時間やベッドで休んでいる時間をチェックする。
セコムでは、高齢者の自宅に設置した「セコム・ホームセキュリティ」の防犯センサーの検知情報から、離れた家族がスマートフォンアプリで生活リズムなどを確認できるサービスを提供している。検証試験を通じてセンサーの開発を進め、ホームセキュリティ向けに生活環境などに適した見守りサービスを、介護事業所向けに業務効率化と良質な介護サービスを両立するサービス提供を目指す。
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