NFTで唯一性を保証すると同時に3Dプリンタで複製が作れるデジタルアート:3Dプリンタニュース
120 CHEQUERED SPHERE NFTプロジェクトは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開会式におけるドローン演出のために考案された幾何学球体をNFTアート化し、販売開始した。
120 CHEQUERED SPHERE NFTプロジェクト(主宰:平本知樹氏)は2021年12月28日、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)の開会式におけるドローン演出のために考案された幾何学球体をNFT(非代替性トークン)アート化し、販売開始したことを発表した。
販売価格は0.08ETH(イーサリアム)で、同日からプロジェクト公式Webサイトを通じて販売される。
東京2020大会の開会式で披露された幾何学球体をNFTアートとして展開する120 CHEQUERED SPHERE NFTプロジェクト[クリックで拡大] 出所:120 CHEQUERED SPHERE NFTプロジェクト
「120 CHEQUERED SPHERE」と呼ばれる本作品は、120個の面で構成された市松模様の球体で、NFTアートとして販売、発信することで、時代性を伴ったレガシーとなることを目指しているという。
また、複製可能なデジタルデータの唯一性をNFTにより保証すると同時に、3Dプリンティング技術による物理的な複製(2次コピー)をあえて可能にすることで、デジタル作品と物理的な作品の性質を逆転させたユニークな特徴も併せ持つ。
本作品のNFT Mint(NFTの作成/発行)は2021年12月28日で、同日開催の展示イベントではNFT所有者がNFTをチケットとして使用できるNFT認証ゲート(NFT認証による自動ゲート)を「日本で初めて採用した」(同プロジェクト)。今後も同様のイベント開催時にはNFT認証ゲートを活用する予定だとする。
さらに、2022年第一四半期に同プロジェクトの収益の一部を医療従事者などへ寄付する計画で、同年第2四半期にはNFT所有者が3Dプリントされた物理的な作品を注文できるようになるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 3Dプリンタだから実現できた東京五輪表彰台プロジェクトとその先【前編】
本来ゴミとして捨てられてしまう洗剤容器などの使用済みプラスチックを材料に、3Dプリンティング技術によって新たな命が吹き込まれた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)表彰台。その製作プロジェクトの成功を支えた慶應義塾大学 環境情報学部 教授の田中浩也氏と、特任助教の湯浅亮平氏に表彰台製作の舞台裏と、その先に目指すものについて話を聞いた。 - 3Dプリンタだから実現できた東京五輪表彰台プロジェクトとその先【後編】
本来ゴミとして捨てられてしまう洗剤容器などの使用済みプラスチックを材料に、3Dプリンティング技術によって新たな命が吹き込まれた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)表彰台。その製作プロジェクトの成功を支えた慶應義塾大学 環境情報学部 教授の田中浩也氏と、特任助教の湯浅亮平氏に表彰台製作の舞台裏と、その先に目指すものについて話を聞いた。 - 使用済みプラスチックが東京2020大会の表彰台に、製造は3Dプリンタで
東京2020組織委員会は、東京オリンピック・パラリンピックの表彰式で使用する表彰台、楽曲、衣装、メダルトレイを発表した。表彰台は“オリンピック・パラリンピック史上初の試み”として、消費者から回収した使用済みプラスチックを再生利用し、3Dプリンタで製作された。 - 小松・九谷のモノづくりの魅力を発信する展示会、3Dプリンタを活用した作品も
こまつKUTANI未来のカタチ実行委員会は2021年3月12日、同年3月14〜21日までの期間、21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3(東京ミッドタウン)で開催中の展示会「小松・九谷のものづくり『素材のカタチ』」に関するオンライン記者説明会を行った。 - 自動車メーカーが8.2秒で伝えるガラスの魅力、「真面目禁止」でJAIDとAGCが協創
国内自動車メーカーに所属するカーデザイナーが参画するJAIDとAGCは、デザイナーらによるクリエイティビティと、AGCが保有する先端材料・技術を融合させたアート展「8.2秒展」を開催(会期:2021年3月23日〜6月19日)。100以上のアイデアから厳選した6社7作品をAGCの未来創造スペース「AGC Studio」で展示している。 - 単なるモノづくりの枠に収まらないデジタル職人たちが生み出すプロダクトの数々
デジタルアルティザンは2019年4月11日、新拠点である「DiGITAL ARTISAN STUDIO」のオープンハウスイベントを開催。大型3Dプリンタや全身3Dスキャナーによる体験展示、デジタル技術を活用したアート作品、クライアントワークの成果物などの一部を公開した。