無線データロガーを活用した、遠隔モニタリングシステムのサービスを開始:製造業IoT
アドバンテストは、インターネット回線を利用した遠隔モニタリングシステム「AirLogger Cloud Standard」のサービスを開始した。無線データロガー「AirLogger」と組み合わせて、遠隔操作やデータの監視ができる。
アドバンテストは2021年11月17日、インターネット回線を利用した遠隔モニタリングシステム「AirLogger Cloud Standard」のサービス開始を発表した。専用ゲートウェイを介して無線データロガー「AirLogger」をクラウドサーバに接続することで、遠隔操作やデータの監視ができる。
AirLoggerは、測定ユニットとPC通信ユニットで構成されており、温度や電圧、ひずみなどの測定データをユーザーのPCに無線送信し、表示する。回転するものや動くもの、遮閉空間でも測定可能で、研究開発やモノづくり現場の品質管理、生産性向上に貢献する。
このAirLoggerの機能を活用した遠隔モニタリングサービスが、AirLogger Cloud Standardだ。プライベートクラウド、レンタルクラウドなどさまざまなネットワーク環境に対応する。ブラウザ経由で監視や操作ができるため、端末の制限がなく、ソフトをインストールする必要もない。ゲートウェイ1台あたり、直径20〜60mの範囲内で最大100個のAirLogger測定ユニットを接続できる。ゲートウェイは標準機能で最大10カ所に設定可能だ。
モニタリング機能も豊富で、測定データの参照や保存、測定ユニットの電池残量や電波強度も確認できる。電波障害対策機能やシステム構築支援サービスも提供し、オプションで計測値の異常を通知するメールアラート設定も追加できる。
同サービスの価格は61万円からで、サーバおよびゲートウェイ年間ライセンス、ゲートウェイソフトウェア、ゲートウェイ機器、システム構築支援サービスを含む。AirLogger本体、サーバ、ネットワーク機器、オプションは価格に含まれない。
なお、同サービスを本格導入する前に、体験版「AirLogger Cloud Lite」を利用すれば、同社が提供するレンタルクラウド環境を使って、3カ月または6カ月間試用できる。
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