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工作機械の遠隔モニタリングシステムをワンパッケージで提供:FAニュース
双葉電子は、工作機械の稼働状況をリアルタイムで遠隔監視できる「工作機械IoTモニタリングシステム」を発売した。稼働情報の収集やクラウドでのデータ視覚化といったモニタリングシステムをワンパッケージで提供し、製造業の省人化を支援する。
双葉電子は2020年4月1日、工作機械の稼働状況をリアルタイムで遠隔監視できる「工作機械IoTモニタリングシステム」を発売した。IoT(モノのインターネット)を活用したモニタリングシステムにより、人手不足が深刻化している国内製造業の課題解決を支援する。
工作機械IoTモニタリングシステムは、稼働監視ユニット、中間処理機、プロキシユニット、クラウドシステムをワンパッケージで提供する。
稼働監視ユニットは、CNC検知、積層表示灯検知、電流検知の3タイプを用意する。汎用機を含む、あらゆる種類、メーカーの工作機械に接続可能だ。
稼働監視ユニットが収集したデータは、中間処理器とプロキシユニット経由でクラウドシステムに送られる。通信には同社の920MHz無線機を使用するため、配線工事なしで設置後すぐに利用できる。
クラウドシステムで見やすくグラフ化された稼働情報は、パソコンやスマートフォンから確認できる。各工作機械の稼働状況や稼働率、目標達成状況などさまざまなメニューが用意されている。工場別、日別、月別の表示も可能だ。
工作機械IoTモニタリングシステムの標準パッケージには、稼働監視ユニット30台、中間処理機1台、プロキシユニット1台が含まれる。標準パッケージの価格は450万円で、クラウドシステムの年間利用料は80万円となっている(いずれも税別)。
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