ニュース
非接触型の指紋認証付きICカード技術を共同開発、4cm離れても認証可能:組み込み開発ニュース
Morixは、非接触型の指紋認証付きICカード技術を村田製作所と共同開発した。読み取り用端末から非接触型指紋認証付きICカードを最大4cm程度離した状態でも、正確に認証できる。
Morixは2021年11月11日、村田製作所と共同開発した非接触型の指紋認証付きICカード技術について発表した。同年10月末より販売を開始しており、初年度は50万枚程度の導入を見込む。
従来は、ICカードが読み取り用のリーダー端末に触れている状態でないと正確な認証ができなかった。同技術により、リーダーから非接触型指紋認証付きICカードを最大4cm程度離した状態でも、正確な認証が可能となった。
多人数を迅速に認証する必要があるケースにも対応可能で、商業ビルでの入退室やアミューズメントパークでの入退場といった用途が見込まれる。
同技術は、東芝インフラシステムズの指紋認証USBドングル「BISCADEドングル」に採用された他、クレジットカードなど決済カードへの応用も進んでいる。Morixは2020年10月にMastercardと次世代決済カードの製造、販売に関するライセンス契約を締結し、国内にて接触および非接触型の指紋認証付き決済カードの販売を開始している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 指紋認証は盗難で狙われやすいクルマを救う?
1週間お疲れさまでした。10月なのに暑い暑いと思っていたら、朝晩はずいぶんと冷えるようになりましたね。空気の乾燥も進んでいるように感じます。布団、暖房、スキンケアなど冬支度が必要ですね。 - 新型コロナの陰性証明やワクチン接種履歴を手ぶら認証、鹿島など5者が共同実証
鹿島建設、日立製作所、H.U.グループホールディングス、九州大学、電通の5者は、新型コロナウイルス感染症の検査結果やワクチン接種履歴を紙やスマートデバイスを使わず、指静脈を活用した公開型生体認証技術PBIを用いて、手ぶらで提示できる新たなデジタルヘルス証明の実現に向けて共同実証を開始したと発表した。 - 日立の指静脈認証が「非接触」に対応、PCのカメラでも認証できる
日立製作所は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に対応する「非接触」での指静脈認証を可能にする、指静脈認証装置「C-1」と「日立カメラ生体認証 SDK for Windows フロントカメラ(生体認証SDK)」を開発した。 - 非接触ICカードに指紋による生体認証を組み込み、なりすましなどの悪用を防止
大日本印刷は、非接触ICカード技術「FeliCa」対応の生体認証カードを開発した。指紋による本人認証でなりすましなどの悪用を防止できる。既存のカード運用システムを利用でき、指紋データはカード内に保存する。 - 生体内のがん組織を指紋認証のように識別する標識化技術を開発
理化学研究所は、細胞上で人工糖ペプチドを合成することで、指紋認証のようにがん細胞をパターン認識し、そのパターンを利用してマウス体内で特定のがん組織を標識化することに成功した。 - 手かざし決済の未来が近づく、富士通が生体認証ソフトをバージョンアップ
富士通は2019年11月18日、手のひら静脈認証を中心に認証機能を提供するソフトウェア製品「FUJITSU Security Solution AuthConductor V2」を発売した。同システムは、PCログオンや入退室管理など企業内の認証を統合管理する他、一般利用者向け大規模サービスへの生体認証機能組み込みも対応する。