ニュース
国内の店舗向け画像解析ソリューション市場、2024年度は44億円規模と予測:スマートリテール
矢野経済研究所は、国内の店舗向け画像解析ソリューション市場の調査結果を発表した。2020年度は新型コロナの影響で前年比78.2%に減じたが、2021年度は前年度比141.4%の15億7000万円と見込み、2024年度には44億円に成長すると予測している。
矢野経済研究所は2021年11月4日、国内の店舗向け画像解析ソリューション市場の調査結果を発表した。
2020年度の同市場規模は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、導入検討中だった案件が中断したり、従来のクラウド系画像解析ソリューションが縮小したことで、前年度比78.2%の11億1000万円に減じた。
2021年度は、クラウド系ベンダーに代わり、エッジAI(人工知能)カメラ系ベンダーの新規参入が進み、企業の導入検討も再開した。現在は、AIアルゴリズムの提供から、カメラの製造販売、エッジAIデバイスの提供、分析結果の可視化など、さまざまなソリューションベンダーが乱立している。
また、巣ごもり需要による消費財系量販店の業績拡大や、EC化に伴ってOMO(オンラインとオフラインの融合)が本格化したことで市場は持ち直し、2021年度は前年度比141.4%の15億7000万円と見込んでいる。
今後は、GMS(総合スーパー)や量販店、ファッション系やブランド業界でも画像解析サービスの導入やデータビジネスへの参入が進むと期待される。同社は、2022年度以降も市場が拡大し、2021年度から2024年度まで年平均40.9%で成長すると見ており、2024年度の市場を44億円と予測している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- EVにラーメン自販機、最新家電、「モノを売らない小売店」が渋谷に新店舗
b8ta Japanは2021年11月15日に、最新家電やガジェットなどを展示する米国発の体験型小売店舗「b8ta TOKYO Shibuya」をオープンすると発表した。日産自動車の新型クロスオーバーEV「アリア」などを置いている。 - 京セラのスマート無人レジは、手で持った商品も高精度で認識する
京セラは「CEATEC 2021 ONLINE」に出展した「スマート無人レジシステム」が、デジタルトランスフォーメーション DX部門賞で準グランプリを受賞したと発表した。独自開発のAIで、重なり合った商品も高精度に認識できるようにした他、新商品登録時の再学習の手間を大幅に削減した。 - ローソンがレジレス店舗で発見した、「待機時間ゼロ」が生む2つの価値
ローソンは2021年8月20日、小売りや飲食業界のDX戦略や事例を紹介するイベントで、同社が実証実験中のレジレス店舗をテーマとした講演を行った。 - 表情と視線からAIがおすすめメニューを提案、OKIがサブウェイで実証実験開始
OKIは2021年8月2日〜6日にかけて、AIが表情や視線から顧客の興味関心を推定して、おすすめ商品をレコメンドする「提案型注文システム」の実証実験をサブウェイ渋谷桜丘店(東京都渋谷区)で実施する。 - 冷凍機器の「iPhone化」を目指すフクシマガリレイ、リテールAIに挑む理由
業務用冷凍機器などを開発するフクシマガリレイが、現在リテールAI分野の事業展開に挑戦している。ハードウェアメーカーの同社がリテールAI分野に進出する意図とは何か。本社に設置したオープンイノベーション拠点「MILAB」と併せて話を聞いた。 - 米国AIレジレス企業と組んだ富士通、生体認証技術をリテールにどう生かすか
2020年12月、富士通がAIレジレスソリューションを展開する米国のZippinとの本格的な協業開始を発表した。ZippinのAIソリューションが持つ強みとは何か、また、富士通はレジレス分野でどのような市場展開を構想しているのか。富士通の担当者に話を聞いた。