中国でEV用バッテリーをターゲットに保険やサービス、パナソニックと三井住友海上:電気自動車
パナソニック、中国太平洋財産保険、三井住友海上火災保険は2021年11月8日、中国で電気自動車(EV)向けの新たな保険商品やサービスの提供や、新たな事業創出に向けて協力する協定を締結したと発表した。
パナソニック、中国太平洋財産保険、三井住友海上火災保険は2021年11月8日、中国で電気自動車(EV)向けの新たな保険商品やサービスの提供や、新たな事業創出に向けて協力する協定を締結したと発表した。
パナソニックや三井住友海上火災保険の中国法人と、中国太平洋財産保険は、EVを購入した企業や一般のユーザー向けに電池の安心、安全な使用を支えるサービスを付帯した専用の保険商品やサービスを提供する。将来的には、安心して取引できるEVの中古車市場の形成や、EV用バッテリーのリユースやリサイクルを含めた新たなエコシステムに取り組む。
パナソニックは、EV用バッテリーの生産で培ってきた知見と、デジタル機器開発やAI(人工知能)技術のノウハウを統合した電池分析ソリューションを提供する。電池の状態を見える化することで、EV本体やバッテリーの適正な残存価値の算出をサポートする。バッテリーの異常の予兆を検知し、安心、安全に電池を使えるようにする。
三井住友海上火災保険は、EVや電池に関する保険商品やリスクマネジメントサービスを提供する。また、中古のバッテリーを利活用する新たなビジネスに向けて、エコシステムの構築やリスクソリューション提供に取り組む。中国太平洋財産保険は、関連する保険商品やサービスの開発、販売によって自動車ユーザーのサービス体験を改善し、新エネルギー車市場の開拓や、国家戦略目標の実行を支援する。
中国では、EV、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)を総称して新エネルギー車としており、グローバルでの新エネルギー車の保有量は中国が5割を占めているという。中国での今後のさらなるEVの普及拡大に向けてさまざまな期待が寄せられている一方で、電動車ならではの電池に関する故障や、トラブル時の原因特定、電池の劣化などが課題となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- リチウムイオン電池で発熱や発火が起きる要因を整理しよう
小型電子機器やモバイルバッテリーの発火事故、ごみ収集車や集積場の火災、電気自動車からの出火など、リチウムイオン電池の普及に伴い、それに起因する発火・炎上はたびたび問題となっています。発熱、発火、爆発といった事故は用途を問わず大きな問題となりかねない事象です。今回は「リチウムイオン電池の異常発熱問題」について解説していきたいと思います。 - ホンダがインドで電動三輪タクシー、エンジン車より安く、走行距離は気にならない
ホンダは2021年10月29日、2022年前半からインドで電動三輪タクシー(リキシャ)向けにバッテリーシェアリングサービスを開始すると発表した。 - 電動モビリティのバッテリーをクラウドでリアルタイム監視、パナソニックが提供開始
パナソニックは2020年11月25日、電動バイクなど小型の電動モビリティ向けに、バッテリーの状態をリアルタイムに把握するクラウド型バッテリーマネジメントサービス「UBMC(Universal Battery Management Cloud)サービス」の提供を開始すると発表した。 - 日野ダカールラリー参戦車両がHEV化、ジェイテクトのリチウムイオンキャパシター採用
ジェイテクトは2021年10月27日、日野自動車が「日野チームスガワラ」として参戦するダカール・ラリー2022(2022年1月2〜14日、サウジアラビア)の参戦車両に、高耐熱リチウムイオンキャパシターが採用されたと発表した。 - パナソニックの可搬型バッテリーはIoTを活用、充放電器との分離で新提案
パナソニックが新開発の可搬型バッテリー「e-block(イーブロック)」を発表。一般的な定置用蓄電システムと異なり、充放電器からバッテリーを取り外して使えることが最大の特徴で、複数のバッテリーを入れ替えて運用することなどを想定してIoT化しており、専用のスマホアプリとBluetooth通信でバッテリーの充電状態などを管理できる。 - 新たに発足したパナソニックのエナジー社、テスラ向け新型電池「4680」を披露
2021年10月1日付で新たに発足したパナソニックの電池事業を統括するエナジー社 社長 CEOの只信一生氏が報道陣の合同取材に応じた。只信氏は、テスラ向けに開発している新型電池セル「4680」を披露するとともに、2021年度内に量産化に向けた試作設備を国内拠点に導入し、早期に北米工場での量産につなげていきたい考えを示した。