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長時間無人運転や変種変量生産に対応可能な5軸制御立形マシニングセンタ:FAニュース
松浦機械製作所は、5軸制御立形マシニングセンタ「MX」シリーズの新機種「MX-420 PC10」を発売した。フロアパレットシステムや稼働情報監視機能を標準搭載し、長時間無人運転や変種変量生産に対応する。
松浦機械製作所は2021年10月13日、5軸制御立形マシニングセンタの新機種「MX-420 PC10」を発売した。「MX」シリーズの高い操作性と加工能力、コストパフォーマンスを継承しつつ、フロアパレットシステム「PC10(10面パレットチェンジャ) 」を標準で搭載。長時間の無人運転や変種変量生産に対応する。
IoT(モノのインターネット)に対応できるよう、機械の稼働状況をNC画面で可視化し、設備総合効率の指標で稼働監視する「稼働情報監視機能」も標準搭載する。オプションで、工作機械向けの通信プロトコルMTConnectを介して上位システムに出力する機能を提供する。
最大工作物寸法は420×300mmで、許容質量は80kg。フロアからパレット上面までの高さは1020mm、機械前面からパレット中心までは385mm、フロントドア開口幅は650mmと、最大ワーク420mmに対して大きな開口幅を確保している。
スピンドルの仕様は標準タイプが1万5000min−1/65Nmで、オプションで高トルクの1万5000min−1/119Nm、高速の2万min−1/108Nmが選べ、重切削から高速切削まで対応する。工具マガジンには標準で30本、オプションで60本か90本の収納が可能だ。
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