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補正情報なしで測位時の車両位置誤差が50cmのGNSSモジュールを開発:組み込み開発ニュース
アルプスアルパインと古野電気は、補正情報なしで車両位置誤差50cmの高精度測位が可能な車載向けGNSSモジュール「UMSZ6」シリーズを共同開発した。2023年中の量産開始を目指す。
アルプスアルパインは2021年10月14日、補正情報なしで、車両位置誤差50cmの高精度測位が可能な車載向けGNSSモジュール「UMSZ6」シリーズを発表した。古野電気との共同開発によるもので、今後、実証実験などによる性能評価を進め、2023年中の量産開始を目指す。
同シリーズは、古野電気のノイズ抑制技術「Extended Carrier Aiding」による多周波GNSSチップ「eRideOPUS 9(イーライドオーパス9)型式:ePV9000B」を用いたことで、車両位置の補正情報なしで、測位時の車両位置誤差を50cmに抑えた。
幅員約3mの一般道において、V2X(Vehicle-to-everything)のアプリケーションに求められる車線レベルでの車両位置測位が可能となっており、自動運転機能の高度化に寄与する。テレマティクス制御ユニット(TCU)やV2Xオンボードユニット(OBU)での用途が想定される。
サイズは17.8×18.0×3.11mmで、使用温度範囲が−40〜+85℃、電源電圧が1.8Vとなっている。Dead Reckoningに対応しており、Antenna DIAG機能も備えた。
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