高精度な補正加工が可能なデジタルプロファイル研削盤、自動運転向け仕様も用意:FAニュース
アマダマシナリ―は、デジタルプロファイル研削盤「DPG-150」を発表した。デジタルプロジェクターや高倍ルーペを搭載し、高精度な自動計測と補正加工ができる。DPG-150単体のほか、作業者不在でも連続で自動運転できる自動化仕様がある。
アマダマシナリ―は2021年9月21日、デジタルプロジェクターを搭載した、デジタルプロファイル研削盤「DPG-150」を発表した。高精度な自動計測と補正加工に対応する。同年10月20日に発売予定で、価格(税込)は単体が4136万円、自動化仕様が6556万円となっている。
研削加工において特に精度の高さが求められるプロファイル研削盤は、精度計測や補正加工を全て人が目視で判断するが、それらの作業には熟練の技術を要する。DPG-150は、誰もが使いやすいようにプロファイル研削加工をデジタル化した研削盤で、スマートフォンのように操作できる。
業界初になるという、独自の撮像技術を活用したデジタルプロジェクターに加え、最大400倍の高倍ルーペを搭載。被加工物と砥石を32インチ4Kモニターでより鮮明に見ることができ、視野範囲も拡大している。
他に、汎用デジタル計測機能や自動計測、補正加工機能も備える。独自の画像処理ソフトが被加工物の形状を自動で常時計測し、完成形との誤差を表示する。誤差も自動で補正加工するため、製品加工の初期の段取りだけしておけば、DPG-150が残りの全工程を自動で実行する。
これにより、高精度加工において重要かつ作業時間の1〜2割を占めていた計測作業に人手を割く必要がなくなり、作業者による品質のばらつきも抑えられる。さらには作業者の育成に要する期間も短縮できる。
また、計測結果の自動出力に対応する。最終仕上げの精度は作業者が目で確認していたが、DPG-150は自動計測して結果を出力、フィードバックするため、製品品質の信頼性とトレーサビリティーを高める。
形状確認用のチャート紙も不要になった。これまでのプロファイル研削盤は、被加工物の完成形状を描いたチャート紙を投影スクリーンに貼り付けて形状を確認していたが、DPG-150は自動計測機能でチャート紙が不要になった。これにより、作業時間が10%短縮するほか、チャート紙を作成する設備や紙の保管も必要なくなる。
作業者の不在時に連続自動運転ができる自動化仕様は、ATC(自動工具交換)、AWC(自動ワーク交換)ロボットを備える。ATCロボットは、1つの製品に対して粗加工から仕上げ加工までの全自動運転が可能で、AWCロボットは複数製品を連続加工できるため、生産性が大幅に向上する。
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