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バイポーラ構造で従来比2倍の電圧5Vを実現、コイン形全固体電池を開発組み込み開発ニュース

マクセルは、硫化物系固体電解質を使用したコイン形全固体電池を開発した。バイポーラ構造による高電圧、高出力と、広い温度範囲、長寿命、高い安全性を提供する。非常用電源やバックアップ、車載への利用を見込む。

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 マクセルは2021年9月16日、硫化物系固体電解質を使用した、コイン形全固体電池を開発したと発表した。バイポーラ構造により高電圧、高出力を可能とし、広い温度範囲、長寿命、高い安全性を備える。同年11月からのサンプル出荷を予定する。

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硫化物系コイン形全固体電池のサンプル 出所:マクセル

 今回開発した電池は、独自の硫化物系固体電解質と電極材料に加えて、混合分散、精密塗布、高精度成形といったアナログコア技術を活用して、充放電時の抵抗上昇を抑制し、高負荷時の放電容量を高めている。

 電圧は従来比約2倍となる5Vで、放電出力も約5倍に高めた。約30分で90%の急速充電が可能で、使用温度範囲は−60〜+125℃だ。従来型より約50%スペースを削減可能で、開発品のサイズは直径9mmとしている。セラミックパッケージを使用すると基板にも実装できる。

 また、20年以上使用しても初期特性を維持し、さまざまな安全性試験でも発火や発煙は観測されず、発熱も5℃以下となっている。非常用電源やバックアップ電源に適しており、将来的には車載への利用も見込む。

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