「中間管理職に向いていない」と約6割が回答、つらいのは「板挟み」:キャリアニュース
ビズヒッツが「中間管理職がつらいと思う瞬間」に関する意識調査の結果を発表した。中間管理職がつらいと思う瞬間の1位は「板挟みになるとき」で、64.7%が、自分は中間管理職に「向いていない」と回答した。
ビズヒッツは2021年9月7日、「中間管理職がつらいと思う瞬間」に関する意識調査の結果を発表した。同調査の対象者は中間管理職の経験者で、男性177人、女性61人の計238人から回答を得た。
まず、「中間管理職がつらいと感じる瞬間」について尋ねたところ、1位は「板挟みになるとき」(121人)だった。2位は「部下を指導するとき」(21人)、3位「仕事が多岐にわたるとき」(16人)、4位は同数で「責任を取らされるとき」「納得できない指示を部下に伝えるとき」(いずれも15人)となっている。
具体的な回答を見ると、1位の「板挟みになるとき」には「上からの意見と下からの意見の板挟みで間を取り持つのが大変」「部下の気持ちも分かるが、上司の意図や気持ちも分かる(のでつらい)」など、上司と部下双方の気持ちが分かるからこそ、つらいという意見が多数を占めた。「上司と部下の意見を聞くだけならいいが、調整して解決する必要があるため大変」という声も目立った。
2位の「部下を指導するとき」には、「部下が指導方針に従ってくれない」「部下がなかなか成果を上げられないこと」などのコメントが寄せられている。指導に行き詰まったときにつらいと感じる人も多かった。
3位の「仕事が多岐にわたるとき」には、「マネジメントだけでなく、自分も現場に出る必要がある」「上司と部下、両方から仕事が来るため仕事量が多い」などの回答が寄せられた。
同率4位の「責任をとらされるとき」には、「部下がミスすれば管理者の責任といわれる」という声が多く上がっている。また、「納得できない指示を部下に伝えるとき」には、「自分自身が(上司の指示に)納得できないまま、部下に指示を伝えないといけないことがつらい」と回答した人が多数いた。
約6割が、自分は中間管理職に「向いていない」と回答
次に「自分が中間管理職に向いていると思いますか」と尋ねたところ、「あまり向いていない」が50.0%、「全く向いていない」が14.7%となり、合わせて64.7%が「向いていない」と考えていることが分かった。
「向いていない」に寄せられたコメントを見ると、「一人で仕事をするのが好きだから」という意見が目立った。また、「性格上向いていない」という回答も複数あった。「向いている」と回答した人からは、「教育やマネジメントが得意だから」「バランスを取るのがうまいから」などの声が寄せられている。
「仕事の悩みを相談する相手」に関しては、「(相談相手が)いない」(35.3%)が最も多く、一人で悩みを抱えている中間管理職が多いことがうかがえる結果となった。次いで「家族」(22.3%)、「友人、恋人」(20.2%)と、プライベートの知り合いが2位、3位を占めた。
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