育児休暇の実態調査、男性は「取得した」が1割、「取得したい」が6割:キャリアニュース
ランクアップが「子育て世帯の育児休暇の実態」に関する調査結果を発表した。男性回答者のうち、育児休暇を「取得したことがある」のは1割で、約6割が「取得したいと思ったことがある」と回答した。
オリジナル化粧品ブランドなどを開発、販売するランクアップは2021年8月31日、「子育て世帯の育児休暇の実態」に関する調査結果を発表した。同調査は、30〜70代の子育て経験者を対象としたもので、84人(女性45人、男性39人)から回答を得た。
初めに、「仕事と子育ての両立をどのように分担していますか」と尋ねたところ、「ほとんど自分が子育てをしている」と回答したのは女性が51%、男性が10%だった。また、「パートナーと協力をしているが自分のほうが多い」も、女性40%、男性5%と差が見られ、男女の育児負担に課題が多いことがうかがえる結果となった。
次に、育児休暇について、これまで取得した(取得したいと思った)ことがあるかを尋ねた。その結果、「取得したことがある」は女性38%、男性10%だった。「取得したいと思ったことがある」は、女性27%、男性59%となっており、男性は取得したいと感じていても実際は取得に至っていない人が多いことが分かった。
育児休暇を実際に取得した21人(女性17人、男性4人)に育児休暇の期間を尋ねたところ、女性の76%に当たる13人が「半年以上」と回答した。男性は取得経験者4人のうち、「1年以上」が1人、「3カ月以上」が1人、「10日以内」が2人だった。
育児休暇を「取得したいと思ったことがある」と回答した35人(女性12人、男性23人)に取得したい期間を尋ねた結果では、男性は「1カ月以内」が6人で最も多く、「1週間以内」の5人が続いている。
男女ともに子供の長期休みは悩みの種
続いて、夏休みや冬休みなど、子供の長期休みで仕事に影響が出た経験があるかを尋ねたところ、女性の51%、男性の38%が「(影響が出た経験が)ある」と回答した。男女の比率には大きな差はなく、男性も子育て中の長期休みに悩みを抱えていることがうかがえる。
また、「スーパーフレックス制度や土日に出勤を変更できる制度があった場合、導入したいですか」という質問に対し、「ぜひ利用したい」と「まあまあ利用したい」の合計が、女性は62%、男性は64%で、いずれも6割以上が利用したいと回答している。
最後に、育児に関するハラスメントについて尋ねた。女性の24%、男性の21%が「(社内で育児に関するハラスメントを感じたことが)ある」と回答した。ハラスメントの具体的な内容は、「給料をもらうなら子どもの有無にかかわらず、夜勤など同等の仕事をすべきだ(女性)」「時短勤務していたら辞めるようほのめかされた(女性)」「これだから子持ちはと揶揄(やゆ)された(男性)」などの回答があった。
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