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加速度センサーとBLEを備えた小型UWB通信モジュールを開発:組み込み開発ニュース
村田製作所は、加速度センサーとBLE(Bluetooth Low Energy)通信機能を備えた小型のUWB通信モジュール「Type 2AB」を発表した。同社の高周波設計技術や高密度実装技術をベースに、QorvoのUWB用ICとNordic SemiconductorのBLE用SoCを組み合わせている。
村田製作所は2021年8月30日、加速度センサーとBLE(Bluetooth Low Energy)通信機能を備えた小型のUWB(Ultra Wide Band)通信モジュール「Type 2AB」を発表した。同年12月以降の量産開始を予定している。
Type 2ABは、村田製作所の高周波設計技術や高密度実装技術、樹脂封止技術を基に、QorvoのUWB用IC「DW3120」とNordic SemiconductorのBLE用SoC「nRF52840」を組み合わせている。
サイズは10.5×8.3×1.44mmと小型で、消費電流をディープスリープモードで560nA、アクティブアイドルモードで8mAに抑えた。動作温度範囲は−40〜+85℃で、動作電圧は2.5〜3.6V。CPUコアにはARM Cortex-M4を採用しており、RAMが256KB、フラッシュメモリが1MBとなっている。
電波妨害に強く、安定した通信ができるほか、Bluetoothを経由することにより、同モジュール単体でファームウェア更新機能を実装できる。日本や北米、欧州にて、無線機器の電波法認証を取得する予定だ。
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