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生産性を30%向上させたカーボンニュートラル工場、コマツがスウェーデンで稼働:工場ニュース
コマツは2021年8月18日、スウェーデンのウメオにカーボンニュートラルを実現した新工場を稼働させたと発表した。
コマツは2021年8月18日、スウェーデンのウメオにカーボンニュートラルを実現した新工場を稼働させたと発表した。
新工場はコマツの100%子会社で林業機械の製造販売を行うコマツフォレストが建設したもので、敷地面積が13万3000m2で建屋面積が4万m2。投資額は約100億円となる。従来ウメオ市内中心に点在していた生産工場を1カ所に集約し、生産工程や物流のレイアウト最適化を図った。さらにコマツで初めてAGV(無人搬送車)を活用した自動牽引(けんいん)組み立てラインを導入するなど、新たな生産技術を活用し従来工場に比べ生産性を30%向上させた。
さらに、約1万9000m2の太陽光パネルの設置や地熱を活用した暖房設備など再生エネルギー供給設備を導入し、電力使用量を大幅に削減。コマツの生産工場として初めてカーボンニュートラルを実現した。コマツでは中期経営計画の経営目標として、2030年までに製品使用により排出されるCO2の50%削減(対2010年比)、生産によるCO2排出の50%削減(対2010年比)を目指している。
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