マブチモーターがPTCのPLMシステム採用、製品情報をグローバルに一元管理:製造IT導入事例
マブチモーターは2021年8月17日、国内外全22拠点の設計、生産プロセスを一元管理する共通プラットフォームとしてPTCのPLMパッケージ「Windchill」を導入したと発表した。
マブチモーターは2021年8月17日、国内外全22拠点の設計、生産プロセスを一元管理する共通プラットフォームとしてPTCのPLMパッケージ「Windchill」を導入したと発表した。システム導入などは、日鉄ソリューションズと連携して行った。
マブチモーターは現在、自動車電装分野に加えて、玩具や家電、工具、住設、事務機器、健康、医療機器分野の製品を製造している。また同社はグローバルに拠点を展開しており、各拠点地域での地産地消の確立を進めてきた。しかし、そのために各システムや拠点に分散された製品情報や生産指示情報などの一元管理が課題となっていた。そこで、PLMシステムの導入を検討して、Windchillを採用することになったという。
すでに、Windchillは2020年11月からマブチモーターのグローバル拠点で本稼働している。導入によって、複数のシステムに点在していた書類を1つのシステム上で保管できるようになり、高品質性の担保と業務効率化を両立させる基盤の構築を達成したという。今後は蓄積した情報の活用や、コントロールプランの本格的な運用展開、設計FMEA(Failure Mode and Effects Analysis:故障モード影響解析)との連携などを進める方針。
なお、今回のプロジェクトでNSSOLは、Windchillのパッケージに実装されていない追加機能として、自動車業界における品質管理の国際規格「IATF16949」に準拠した作業指示を実現するコントロールプランの自動生成システムを開発したという。
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