結果を目視確認できる、ハンディタイプの新型コロナウイルス抗原検査キット:医療機器ニュース
富士フイルムは、どこでも簡便、迅速に検査ができる、ハンディタイプの新型コロナウイルス抗原検査キット「富士ドライケムIMMUNO AGハンディCOVID-19 Ag」を発表した。検体滴下後の簡単な操作だけで、検査結果を10分程度で目視確認できる。
富士フイルムは2021年7月27日、専用の検査装置が不要で、どこでも簡単、迅速に検査可能なハンディタイプの新型コロナウイルス抗原検査キット「富士ドライケムIMMUNO AG(イムノエージー)ハンディCOVID-19 Ag(コヴィット-ナインティーンエージー)」(ハンディCOVID-19 Ag)を発売した。富士フイルムメディカルが体外診断用医薬品として販売する。
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ハンディCOVID-19 Agは、写真の現像過程で用いる銀塩増幅反応を応用した富士フイルム独自の高感度検出技術と、横浜市立大学が開発した新型コロナウイルス抗原を高精度に検出する抗体を活用している。
銀塩増幅反応とは、金コロイド、還元剤、銀イオンが共存すると金コロイドの周囲にだけ金属銀が生じやすくなる反応。同キットでは、検体中の抗原と金コロイド標識つきの抗体を結合させて、銀塩増幅反応により大きな金属銀を形成することで、少ないウイルス量でも検出できるようにした。同技術を用いない場合と比較して、抗原の目印となる標識を約100倍に増幅するため、視認性が向上する。
検査方法は、鼻咽頭ぬぐい液などの検体の抽出液をハンディCOVID-19 Agのカートリッジに滴下し、簡単なボタン操作をするだけ。10〜13分で検査結果を目視確認できる。
新型コロナウイルス感染症が拡大する中、簡便、迅速な抗原検査の利用が増えている。ただ、それらの検査法は一般的にPCR法に比べて感度が低く、高感度化が求められていた。
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