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相手に合わせた資料構成とモジュール化技術者のための資料作成とプレゼン講座(1)(3/3 ページ)

どんなに素晴らしい内容の発表でも、それが読み手や聞き手にうまく伝わらなければ意味がない。本連載では、技術者の皆さんを対象に、相手に伝わる発表内容の構成や資料の表現方法などについて伝授する。第1回のテーマは「相手に合わせた資料構成とモジュール化」だ。

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資料作成のウォーミングアップ

 高所からカードを眺めていると、視界の中でカードが動き始めます。まとめるべきカード、分離した方がいいカード、似たカードを何枚か集めてそこに「タイトル」を付けます。タイトルも1枚のカードとして用意します。まさに、“スライド版KJ法”そのものです。そのタイトルがスライドの中のサブタイトルになります(図4)。

スライドのKJ法、グループ化
図4 スライドのKJ法、グループ化 [クリックで拡大]

 1枚のスライドに書き込む内容の「密度」、つまりスライドの「情報粒度」も何となくまとまってきます。このまとまりがモジュール化の基本となります。

 ここまでくれば、かなりアタマの中がまとまってきているはずです。カードのカタマリごとに番号を振ります。1つ目のカタマリには1−1、1−2、1−3……、2つ目のカタマリには2−1、2−2、2−3……といった具合です。ちなみに、筆者は番号を書き込む際、「シャープペンシル」の0.7〜0.9mmのBを使っています。後から順番を変更する可能性があるので消せるようにしています(あまりこだわらず、サインペンで番号を書き込んでも構いません)。

 以上の作業で、資料の構成の屋台骨が出来上がったと思います。

 筆者の場合、この「紙の束」を繰って順番を入れ替えたり、カードを追加/削除したりして、資料のイメージと構成を固めていきます。 (次回に続く

⇒ 連載バックナンバーはこちら

Profile

栗崎 彰(くりさき あきら)

1958年生まれ。サイバネットシステム株式会社 シニア・スペシャリスト。1983年より37年間、構造解析に従事。I-DEASの開発元である旧 SDRC 日本支社、CATIAの開発元であるダッソー・システムズを経て現在に至る。多くの企業で3D CADによる設計プロセス改革コンサルティングや、設計者解析の導入支援を行う。特に設計者のための講座「解析工房」が人気。解析における最適なメッシュ・サイズを決定するための「OK法」を共同研究で模索中。


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