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2位と大幅な性能差で首位獲得、「富岳」がスパコン性能ランキングで3期連続4冠製造ITニュース

富士通は2021年6月28日、スーパーコンピュータの性能に関するランキング「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」の4つで、理化学研究所と共同で開発したスーパーコンピュータ「富岳」が3期連続で世界第1位に選出されたと発表した。

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 富士通は2021年6月28日、スーパーコンピュータの性能に関するランキング「TOP500」「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」「HPL-AI」「Graph500」の4つで、理化学研究所と共同で開発したスーパーコンピュータ「富岳」が3期連続で世界第1位に選出されたと発表した。

 なお、ランキング世界第2位である米国の「Summit」の測定結果と比較すると、富岳は、TOP500においては約3倍(Summitの記録は148.6PFLOPS)、HPCGにおいては約5.5倍(同2.93PFLOPS)、HPL-AIは約1.7倍(同1.15EFLOPS)の性能差、Graph500では約4倍以上の性能差(同10万2955GTEPS)を記録した。

AI計算処理、グラフ解析などでも高い性能を発揮し得る

 各ランキングの結果は、2021年6月24日〜7月2日(現地時間)にかけて開催中のHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)に関する国際会議「ISC2021」で発表された。TOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500のいずれにおいても、432筐体、15万8976ノードで構成した富岳のシステムで性能を測定した。

 TOP500では、スーパーコンピュータの演算性能を比較するベンチマークテストLINPACKを測定して、442.01PFLOPS、実行効率は82.3%の記録を出した。

 共役勾配法の処理速度を測定するHPCGのベンチマークテストにおいては、16.00PFLOPSのスコアを記録した。HPCGにおいて好成績を残したことで、富士通は「(富岳が)産業利用などにおいて実際のアプリケーションを効率よく処理し、高い性能を発揮することを証明した」(富士通)と語る。

 AI(人工知能)の計算で活用される単精度や半精度演算器などの計算性能も評価するHPL-AIにおいては、2.004EFLOPSのスコアを記録した。「AIの計算処理やビッグデータ解析の研究基盤として高い性能を持つ」(富士通)ことを示す結果だったという。

 Graph500においては約2.2兆個の頂点と35.2兆個の枝からなる超大規模グラフに対する幅優先探索問題を調和平均で0.34秒で解き、ベンチマークスコアは10万2955GTEPS(ギガテップス)を記録した。富士通は「不規則な計算が大半を占めるグラフ解析においても高い性能を持っていることを実証した」としている。

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