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三菱電機、パワー半導体の開発製造拠点に開発試作棟を建設:工場ニュース
三菱電機は、福岡県福岡市のパワーデバイス製作所に「開発試作棟」を新設する。パワー半導体の開発体制を強化し、電力損失をさらに低減するための新技術、新製品の開発を加速する。
三菱電機は2021年4月15日、福岡県福岡市のパワーデバイス製作所内に「開発試作棟」を新設すると発表した。
パワー半導体の開発、製造拠点である同製作所に開発試作棟を建設することで、パワー半導体の開発体制を強化する。また、電力損失をさらに低減するための新技術、新製品の開発を加速する。
開発試作棟の建築面積は約1640m2、延床面積は約1万350m2。鉄骨(S)造の地上6階建となる。建設には約45億円を投資し、竣工は2022年8月、稼働開始は2022年9月を予定している。
開発試作棟には、これまでパワーデバイス製作所の敷地内に分散していた開発実験室、開発品試作ライン、性能試験室、分析評価機能を集結させる。また、環境への配慮、省エネ対策として、効率に優れた空調機、換気設備、変圧器を導入し、人感センサー、照度センサー付きLED照明を設置。建物の内装には木質材料を使用する。
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