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DFMと金属加工技術を融合した新しい板金加工プロダクトの開発に向けて事業提携:メカ設計ニュース
Nature Architectsと浅野は、新しい板金加工プロダクト開発に向けて事業提携する。Nature Architectsが保有する次世代設計技術と浅野が持つ金属加工技術を融合し、金属加工分野で新規事業開発をする。
東大発ベンチャーのNature Architectsは2021年3月19日、新しい板金加工プロダクト開発に向けて、浅野と事業提携すると発表した。Nature Architectsが保有する次世代設計技術と浅野が持つ金属加工技術を融合させ、金属加工分野で新規事業を開発する。
今回の事業提携は、経済産業省 関東経済産業局の「中堅・中小企業とスタートアップの連携による価値創造チャレンジ事業」への参画をきっかけとして始まった。Nature Architectsの設計技術「DFM(Direct Functional Modeling:メタマテリアルを活用する革新的な設計アルゴリズム)」と浅野の金属加工技術を利用することで、これまでの金属では難しかった“新しい機能”を持つ金属製品の開発が見込まれる。
例えば、板金に適切な加工を施すことにより、狙った方向にのみ柔らかい金属板を生み出せる。これにより、これまで組み立てが必要だったヒンジ部分なども、1つの部材で対応できるようになる。
また、折紙工学の知見を活用し、複雑な造形物を1枚の金属板から組み立てなしで作れる。1枚の金属板に適切な折り目加工を施し、金属板を折って椅子や机のような複雑な造形物を実現できる。
今後、浅野の持つ金属加工技術を基に、DFMを活用するとどのような新しいプロダクトを開発できるかを共同で検討していく。
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