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ダッソーが仏病院で流体シミュレーションを活用、新型コロナ感染リスクの低減へCAEニュース

ダッソー・システムズは、世界中が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に直面する中、パリ公立病院連合(AP-HP)に加盟するピティエ=サルペトリエール病院に対して、流体シミュレーション技術を活用した感染リスクの検証と安全対策の検討を行っていることを発表した。

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 ダッソー・システムズ(以下、ダッソー)は2021年4月9日、世界中が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に直面する中、パリ公立病院連合(AP-HP)に加盟するピティエ=サルペトリエール病院(仏パリ市内)に対して、流体シミュレーション技術を活用した感染リスクの検証と安全対策の検討を行っていることを発表した。

 AP-HPでは、COVID-19に対する既存の安全対策の強化にダッソーの流体シミュレーション技術などを活用することで、治療現場と院内環境における感染リスクの軽減に取り組んでいる。

 2020年10月、フランスで2度目のロックダウン(都市封鎖)に突入した際、ダッソーのシミュレーションチームは、病院チームと建築家のArnaud Delloye氏らと連携し、支援活動を開始。術後回復室の改修計画を検証すべく、同室に感染者を含む10数人がいる様子を異なる条件でシミュレーションし、感染していない患者やスタッフがウイルスにさらされるリスクを軽減できるよう、既存の安全対策を補完できる解決策の検討を行った。

 具体的には、病院運営側の専門知識とダッソーのシミュレーションソフトウェア「SIMULIA」を組み合わせて、室内の空気の流れと飛沫の沈着について解析し、科学的アプローチに基づいた新たな対策の検討を実現。シミュレーションの結果、Delloye氏がパリ市内のレストランのために考案したものと同等の換気扇を患者のすぐ近くに設置し、これにパーティションを組み合わせれば最善の解決策になることが分かったという。この支援プロジェクトは、パンデミック宣言以来、ダッソーが推進する無償プログラムの中でも直近の取り組みとなる。

 その他、AP-HP加盟のビシャ=クロード・ベルナール病院(パリ市内)においても、ダッソーの流体シミュレーション技術を活用し、救急処置室の再配置、病床配置の最適化、表面汚染の状況把握、空気ろ過システムの増設などを実現させている。

 ダッソーは今後、AP-HP加盟病院の2つのカフェテリアでのウイルス拡散リスクをシミュレーションで特定し、病院職員のために既に実施している安全対策を強化する手段を提案する予定だとしている。

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